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二番目に怖い話
「怖い話とかって、よく集められますね。あれ、寄って来ませんか?」

そう聞き返してきた宮田さんはIT関連の企業に勤める会社員。
彼は、高校生の時に、仲間を募って百物語をしたことがあるという。

「百物語っての知ってる?何か、怪談を百個話すと、最後にお化けが出るんだって。面白そうじゃね?」
「おう、そら面白え、やろうやろう」
 とにかく、初めのノリはそんな雰囲気だったらしい。
 彼が在学していたのは工業高校。
 宮田さんも友人も、当時はボンタンにリーゼントという、勉強より、放課後をどうやって有意義に過ごすかに力の入っている連中だったので、話が纏まると、その晩にたまり場となっている友人宅に蝋燭持参で集合した。
 当然、法律違反ではあるのだが、酒やタバコも持ち込まれる。

「まあ、集まったのは五人くらいなんで、チャチな集まりでしたけど、当時はそんなのが楽しかったんですよ」

 部屋の中で車座になって、それぞれが持ち込んだ蝋燭に火を付けて、自分達の聞きかじった怪談を話し始めると、座は大いに盛り上がった。
だが、各自二、三話くらいずつ話を終えたところで、誰かが奇妙な事を言い始めた。
「部屋の中、何か霞んでね?」
 言われて見ると、確かに変だ。
 メンツにタバコを吸う者が混じっているので、初めはその煙だと思っていたのだが、それにしてはあまりにも霞み方がハンパではない。
 まるで霧でも発生しているみたいだった。
「ちょっとやめろ、様子がヘンだよ」
 宮田さんが仲間を制すると、他の人間も、ようやく異変に気付いた。
「おい、何だコレ、ちょっと、気持ちワリぃ!」
 すると。
漂っていた靄が渦を巻き、部屋の一点に集中し始めたのである。
 集まった白い靄は、そのまま、のっぺりとした形を作り始めた。

それは、真っ白にぼやけた人間の姿。

勢いだけがウリのヤンキー達が、声すら上げられない。
やがて、靄が凝縮して集まった人影は、部屋の中で凍り付く五人に向かって、ゆっくりと歩み始めた。

「うらあ!!」

 その時、一番近くに居た宮田さんは反射的に、ぼやけた頭部目がけてパンチを見舞った。
だが。

その右ストレートは、頭部をすぽんと貫通しただけ。
しかも、その靄人間は、宮田さん目掛けて両手を広げ覆い被さると、そのまま彼の身体の中に吸い込まれてしまったのである。

「うわあぁぁぁぁぁ!!」

 数人の仲間が悲鳴を張り上げた。

「で、御祓い行った方がいいだの何やとみんなで大騒ぎになったものの、普段勢いが良かっただけに、親とかにそんなヘタレな相談も出来ないで、結局そのまま」

 幸いにしてその後、タタリらしきものは起こらなかったのだが、以来、誰も二度と怪談会をやろうなどとは口にせず、宮田さんらのやんちゃも少しは影を潜めたという。

「あ、でもこれは、二番目に怖い話なんですよ」

 宮田さんが口にした一番怖い話は、彼の給料の支給明細を見た後の、奥さんの顔の話であった。



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■講評

おおお、怖い、こわ〜い!
奥さん怖いよ〜(><;)!!
良かったね、人生のうちで二番目に怖い思いが、
この程度で。
そして、一番に怖い話はご愁傷様。
選んだのは、貴方ですよ(笑)

面白さ1

名前: ほおづき ¦ 10:02, Friday, Feb 13, 2009 ×


怪奇1 文章1
何だか心霊落語のようなオチですね(笑)
やっぱり生身の人間が恐ろしいですねえ。怪談話をすると寄ってくるという実証例でおもしろかったです。

名前: じゅりんだ ¦ 11:56, Friday, Feb 13, 2009 ×


そりゃ、奥さんの方が怖いでしょう。
心霊落語は好きです。
ただ最後にいきなり来た感じがするので、前半とのつながりが欲しいです。

名前: 黒蜜椿 ¦ 15:51, Friday, Feb 13, 2009 ×


わっはっは。まともに考えちゃったじゃないですか、1番目の話。
やはり怪を語ればやってくるんですね。でも、あまり悪さはしないんだと感心しました。

名前: ひ ¦ 16:46, Friday, Feb 13, 2009 ×


百物語をしたら怪異が起こって…というのはよくある話ですね。
最後のオチはタイトルのために必要ですが、個人的には面白いとは思えません。
このタイトルにする必要があったとも思えません。

名前: ひぐらし ¦ 18:06, Friday, Feb 13, 2009 ×


百物語の内容だけでよかったのではないでしょうか?
ひねる必要も無いかと。

名前: SPダイスケ ¦ 18:54, Friday, Feb 13, 2009 ×


最後で笑っちゃった。
これ、このオチにするなら、それまでの部分、もうちょっと簡潔にしても良かったかと思います。

文章:1 怪異:0


名前: PM ¦ 22:25, Friday, Feb 13, 2009 ×


最後のオチ、面白いんですがメインの話とのバランスが取れてない気がします。
もっと百物語の部分を削ってコンパクトにした方がテンポよく読めると思います。

名前: ゑな ¦ 23:37, Friday, Feb 13, 2009 ×


奥さんを鬼にするか女神にするかは貴方次第w 心霊落語、とまではいかない気がします。 あまりにもベタなオチなので。
文章・0 構成・0 ネタ・1 恐怖・0

名前: 暗沌子 ¦ 11:42, Saturday, Feb 14, 2009 ×


 最後のオチはいらないと思いましたが、減点するほどとは思いませんでした。

名前: くすだまん ¦ 17:52, Saturday, Feb 14, 2009 ×


文章 1
怪異 1
怖さ 0
衝撃 0

確かに二番目に怖い話はなかなかの物だったのだが、最後の一段落がつまらん。しらけた…

名前: くりちゃん ¦ 19:52, Saturday, Feb 14, 2009 ×


文章がうまいですね。
言葉の選び方が楽しい。
思わず笑ってしまいました。
コレだけで充分面白いのだから最後のオチは入れなくてもよかったのではないかしら。

ヤンキー兄ちゃんのヘタレ体験だけでいけるでしょ。
こういう文章書ける人ってサービス精神旺盛で好きです。

名前: 桜子 ¦ 21:08, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


最後の一行で、不況と騒がれて久しい昨今をも描いていて……
じゃなくて。このオチ、必要ですか?
でも、怪異自体は割とシンプルなので、タイトルとオチに凝りたい気持ちはわかります^^; ±0

宮田さん、変なもの吸収しちゃってますが大丈夫ですか。
百物語を一緒にやった友人の皆さんは今も仲良くしてくれてますか。
そこが心配。 +1

名前: 眠 ¦ 02:52, Thursday, Feb 26, 2009 ×


−4 最初の霧の話は、なんとも不思議な現象だが、最後の一番こわかったのが、奥さんの給料袋を見た顔で笑いになっているので怪談とは言いにくい

名前: ジャック ¦ 04:02, Sunday, Mar 08, 2009 ×


タイトルからしてどんな話なのかと期待してしまいました。
読み終わった感想としては、これもありかなと。
文章、ネタ、オチ全て含めてトータルで+1ということで。

名前: へみ ¦ 21:48, Sunday, Mar 22, 2009 ×


最初の霧の話は、なんとも不思議な現象だが、最後の一番こわかったのが、彼の給料袋を見た後の奥さんの顔で笑い話になっているので、怪談とは言いにくいから。

名前: ジャック ¦ 20:14, Tuesday, Mar 24, 2009 ×


見かけだけのやんちゃさが可愛いですね。奥さんオチは嫌いじゃないですよ。でもせっかくの靄人間の話が弱くなっちゃった気がしました。

名前: わんぴー ¦ 16:32, Sunday, Mar 29, 2009 ×


オチで笑ってしまった私はダメですか?(笑)
で、結局百物語は百話語り終える前に怪異が起こってしまったのかしら。
そう考えると百物語って……。
どっちにしろ怖いことが起こっちゃうんですね。

名前: 緋咲 ¦ 03:56, Wednesday, Apr 22, 2009 ×


言うほどおもしろくない。笑わせたいならもっとひねらなきゃ。
幽霊さんも出るの早すぎ。

名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 15:22, Saturday, Apr 25, 2009 ×


文章・・・1
希少度・・・0

煙が人の形になるという体験報告はちょくちょくあります。
全体的に文章は悪くないんですが、つまらないオチのお陰で印象が悪くなってしまいました。
不良連中の馬鹿っぽさはよく出ているので、それだけで充分楽しい作品になったはずです。
1点減点させて頂きます。

名前: 鹿太郎 ¦ 15:07, Sunday, Apr 26, 2009 ×


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