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繋がらない点と線
〜一週間前〜

高校一年の夏。
部活の合宿を一週間前に控えた夜の事だった。

布団に入っていると枕元に人の気配がした。
フッと目を開けると、そこには見知らぬお爺さんが座っていた。
白髪で恰幅のいい老人だった。
慌てて起き上がって枕元を振り返ると、もうその老人は居なかった。

一瞬しか見ていない無表情なその老人の顔は、
特に特徴のある顔では無かったのだがはっきりと頭に焼き付いていた。

--------------------------------------------------
〜前日〜

合宿前日、部室で先輩達が去年の合宿の写真を見ながら談笑していた。

「おう、一年! これが合宿所だぞ。結構キレイだろ?」
そう言って 一人の先輩が写真の束を僕たち一年生に差し出した。

特に興味は無かったのだが断る訳にもいかず
「先輩、見せて頂きます!」
などと言いながら 写真の束をパラパラと見た。

何枚か見て ある一枚の写真を見た時、僕はあまりの衝撃に写真の束を落としてしまった。

「何やってるんだよ・・」
他の一年生が みんなで写真を拾い集めてくれたが、僕は一枚の写真を手にしたまま動けなくなった。

合宿所の前での集合写真。
先輩方がズラーッと並んでいる一番はじに、その合宿所の人らしい人物が写っている。

忘れもしない 僕の枕元に座っていた老人だった。

でも 不思議な事に 先輩達はその老人の事全く覚えていなかった。
覚えていないどころか
「合宿所に爺さんなんか居たっけ?」 
などと言っている。

一度も行ったこと無い所の一度も会ったことのない老人が、何故 僕の枕元に・・・・

--------------------------------------------------------
〜当日〜

合宿所に付いた僕たちは、何気にあの老人を捜してみた。
だが、写真に写っている老人は合宿所のどこを捜しても居なかった。

僕は先輩に許可を取り 写真を持って来ていたので夜になって一通り雑用が済んだあと、僕はコッソリと合宿所の事務所に向かった。

「すいません、ちょっとお聞きしたいんですが、この写真の人って 去年ここに居ましたか?」

僕の問いに対して合宿所の人からは、こんな答えが返ってきた。

「いやぁ、私はここが建った時から居ますが こんな人は働いて居ませんし・・・
 利用者さんだったとしてもだいたいの方は顔を覚えてるんですが、この方はお会いした記憶もありませんね・・・」


この老人は いったいどこの誰なのだろうか?

--------------------------------------------------------------------
〜三日目〜

合宿3日目、意外なところで このお爺さんが誰なのかが分かった。

毎年 何校かと合同の合宿になるのだが、今年は初参加の学校があった。
初参加でも合宿三日目ともなると 夜にお互いの部屋に忍び込んで雑談するくらいには仲良くなれるものだ。
僕の学校の「一年生部屋」に その学校の一年生がみんなで遊びに来てワーワーと盛り上がってたいた。

最初は部活の話から始まり、そのうち 芸能話 恋話 と来て、夏の夜の定番、怪談話へと続いていく。

僕は早速 例の老人の話をみんなに聞かせた。

そして、一通りその話を終えて おもむろに写真を取り出した。

向こうの学校の一年生はみんなで覗き込むように写真を見た。
そして、見た途端に全員が

「えー!! 嘘だろ?? なんでだよ」

と 驚嘆の声を上げた。

僕らの学校の一年生軍団は 向こうの人達が何故そこまで驚くのかが理解出来ずキョトンとした表情で呆気に取られていた。

しばらくざわついていた向こうの一年生が 僕に聞いてきた。

「これ、間違いなく去年の夏の写真なのか?」

何とも気味の悪い物を見たような顔をしながら聞いてくる彼に 僕はただ無言でうなずくだけだった。
でも、次の彼の一言で 彼らの驚きの意味が分かった。


「この写真の人、うちの学校の前の監督なんだよ。去年までのね・・・
 俺らは実際には会ったこと無いんだけど、道場に写真が飾ってあるから間違いない!
  ただね、前監督は 去年の春に亡くなってるんだよ・・・・」

どういう事なのだろう。

僕の枕元に座っていた見知らぬ老人は 去年のうちの合宿の集合写真にその姿が映っている。
だが、合宿所にはその老人は居なかった。
そして その老人は その合宿所には初めて来た学校の前監督で、写真を写した時には他界していた。



----------------------------------------------------------------------------
〜後日談〜

その後 一度だけ その時仲良くなった例の高校の奴と電話で話をしたことがあった。
その時 こんな話をしてくれた。

「あの時の 前監督の話なんだけどさぁ・・・
 この前 OBが稽古付けに来てくれたときに聞いてみたんだよ。
 そしたらね、前監督は 『来年の合宿の場所 ここにしようと思うんだよ』って、
この前行った合宿所のパンフレットを先輩に見せてたんだって・・・
でも、実際には前監督 あの場所へは行ってはいないんだよ。
だから あの写真・・・  やっぱり意味わからんわ。
不思議な事ってあるもんだな。」




不思議な現象というのは 時に全く繋がりの無いところに唐突に現れるものだ。
それでいて、ひとつひとつの現象が点となって意外なところで接点を持っていたりする。


ただ、その現象全てが点として話は繋がるのだが、どうにも線で繋ぐ事ができない時がある。



07:07, Friday, Feb 13, 2009 ¦ 固定リンク ¦ 講評(21) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(8) ¦ 携帯


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■講評

時系列に事象を並べたのでしょうが、
話のつなぎが雑というか…。
うん。
不思議だね。
運動系の部活(?)のわりに、
キミは中々哲学的な考察をするね。
おばちゃん、そこに感動したよ、若人よ。

文章1

名前: ほおづき ¦ 10:07, Friday, Feb 13, 2009 ×


分かりづらい話なので、このような書き方にしてくれたのかもしれませんが、日にちによってエピソードが切れちゃったため、せっかくの怪異も埋没しちゃったみたいですよ。
それと実話怪談の記述より、力を入れたいことがあるようで、怪談読者としてはちょっとシンドいかな。

名前: ひ ¦ 16:49, Friday, Feb 13, 2009 ×


怪奇2 文章-1
時間経過を追って書かれてありますが、どうも読み辛く感じてしましました。
そのためか肝心の怪異がうまく飲み込めず(これは私の読解力にも問題があるのかもしれませんが…) 純粋に怪談を理解できませんでした。
釈然としないミステリー感はあったんですけれど。

名前: じゅりんだ ¦ 17:18, Friday, Feb 13, 2009 ×


こういった書き方をすると事の順序はわかりやすくなりますが…この話は内容がダラダラと続いているだけの様に思えます。
不要な部分を削ってまとめたら、もっと面白くなったのでは。

名前: ひぐらし ¦ 18:13, Friday, Feb 13, 2009 ×


内容的にはそれほど怖くはないですが、書き方の試みとしては
面白いと思います。

名前: SPダイスケ ¦ 19:01, Friday, Feb 13, 2009 ×


なるほど、ホントに繋がりませんね。
最終的に、ただの偶然じゃない? と考えてしまいそうです。
んー、困った。
味もあるけどちぐはぐだし…。
色々考えた結果、プラマイ0という事でお願いします。


名前: PM ¦ 22:30, Friday, Feb 13, 2009 ×



監督はよほど合宿所に思い入れがあったのでしょうか

行ったことがない場所にまであらわれるのですから・・・

名前: せさみん ¦ 22:34, Friday, Feb 13, 2009 ×


どうにも筋が通らない話を、どうやって分かりやすく説明できるかを考えに考えた結果の書き方なんだろうと思いました。
ただ、うっかり合宿日記と間違えそうな位色々書いてあるので、怪異部分に集中させた方が良かったかなと。

名前: ゑな ¦ 23:46, Friday, Feb 13, 2009 ×


時系列の書き表し方に悩んだ末だと思いますが、いっそ日記にすれば良かったのにと思います。ってそうもいかないかw ネタ自体が不思議系なので、深く印象に残らないかもしれません。
文章・0 構成・0 ネタ・1 恐怖・0

名前: 暗沌子 ¦ 11:46, Saturday, Feb 14, 2009 ×


 何部なのか記載はないのは、その怪異である御老人の正体を暴く事になるので
理解は出来ます。でも、せめて服装は何を着ていたかくらいは・・・。あ!そうかユニフォームになにか特徴があるのかな?
 うーむ、とりあえず、其処をぼやかして工夫して欲しかった。
 

名前: くすだまん ¦ 18:00, Saturday, Feb 14, 2009 ×


文章 1
怪異 1
怖さ 0
衝撃 0

出来事を追うだけで神経を使う。スタイルの試みとしては面白い。
どちらかというと冷静に書かれているので、それほど怖い感じがしない。

名前: くりちゃん ¦ 19:54, Saturday, Feb 14, 2009 ×


読んでいて「どうなるんだろう」というワクワク感は湧いてくる。
ただ怪異がどうしても不思議な話の域をでていないので、怖くはない。
少し冷静に分析しすぎなような気もする。

名前: 黒蜜椿 ¦ 10:04, Sunday, Feb 15, 2009 ×


うわ〜。
なんだか学園ホラーゲームのプロローグみたい。
面白い形式です。
引き込まれるように読み進んでしまいました。
内容も不思議でどこで解明されるのかワクワクしてしまいました。
結局、意味不明だからこそ面白いのです。
新しい試み、楽しませていただきました。


名前: 桜子 ¦ 21:00, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


ミステリー仕立てにしたんですね。ここでは見かけない面白い試みだと思います。+1

ただ、いかんせん分かりづらかった^^;
だらだらした印象があって、探りながら読むと疲れてしまいます。 -1
しょっぱなから「一週間前に控えた」で引っ掛かったりもしたので、よく練ってまたトライしてほしいです。

名前: 眠 ¦ 03:07, Thursday, Feb 26, 2009 ×


-4 繋がらない点と線は、その昔あった地点で、残留思念としていまなをこの世に強い思いを残している。

名前: ジャック ¦ 03:50, Sunday, Mar 08, 2009 ×


試み自体は悪くないと思います。
最後の解説はあまり印象のいいものではありませんでした。
実話怪談を読むのに、その作品の解説をされるというのは、読んでいる方としてはいかがなものでしょう。
それが必要のないように作品を書き上げればいいと思うのですが。
それさえなければ+評価にしていたと思います。

名前: へみ ¦ 22:05, Sunday, Mar 22, 2009 ×


繋がらない点と線は、その昔あった地点で、今なおも残留思念としてこの世に
強い思いを残している。

名前: ジャック ¦ 20:05, Tuesday, Mar 24, 2009 ×


昔のホラーゲームを読み進めている感じでした。 これはこれで面白いと思うんですが、怪異に集中できませんでした。

名前: わんぴー ¦ 16:45, Sunday, Mar 29, 2009 ×


ラノベゲームを読んでいるような感覚でした。
頭の中で整理しながら読んでいたので、うまく噛み砕けなかったかも…。
著者さんの主観が文章に盛り込まれているためか、怖いと言うより不思議だねー、という感覚になってしまいました。

名前: 緋咲 ¦ 04:13, Wednesday, Apr 22, 2009 ×


合宿所の写真に写っていたのは思いが強がったんだろうなと思うのですが、投稿者さんのところに現れたのは何故だろう。

名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 15:27, Saturday, Apr 25, 2009 ×


文章・・・1
希少度・・・1

考えてこの構成にしたのかもしれませんが、あまり効果的でもなかったように思います。
これなら普通に書いても良かったのでは?
致命的なことでもないので、減点はしませんが。

一つ一つの事象は大した怪異でもないのですが、それでも全てを複合すると何か一つの大きな怪異が見えてくるようで、しかし見えてこないという、なんとも奇妙な話でした。
実は我々が普段見聞きする微小な怪異体験談も、実は何か大きな怪異のほんの一端なのかもしれませんね。
こんな話は大好きです。

名前: 鹿太郎 ¦ 15:14, Sunday, Apr 26, 2009 ×


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