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天井裏で
昔、家族で住んでいた古い市営住宅ではよく天井裏で大きな音がした。家は平屋の木造モルタル建てだったが、特に私と母親が一緒に居間に居ると、天井裏で
<どぉん!>
と大岩でも落ちた様な音がして、家のあちこちがミシミシと鳴った。
もちろん天井裏には誰もいない。
それに母親とよく顔を見合わせていた。
ある日も母親と居間でテレビを見ていると
<どぉん>
と天井が鳴った。
また鳴ってるよ、何なんだろうね、あれ、と二人で言っていたが、母親は音がした方に向かって
「誰かいるのーっ?」
と声をあげた。
<…どぉん>
母親の声に、一瞬とまどった様に小さ目の音がした。
「誰なのーっ?」
…反応なし。
「誰かいるんでしょーっ?」
<どぉん>
「人の家で何やってんのーっ!天井抜けるやろーっ!」
<どどぉん!>
「いい加減にしいやぁーっ!」
<どぉん!>

以後、母親が天井裏に向かって何か言うたび
<どぉん>
と音が応える事が何回かあった。いつも音が返ってくるわけでもなかったが。
屋根裏での怪音は“家鳴り”という現象だと後で知ったが、今思えばその怪音に声をかけて返事をさせるなどと、よくもやれたものである。



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■講評

すみません。ぜんぜん怖くないんでマイナスつけさせてもらいました。

名前: らん ¦ 15:19, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


年代を経た大きな田舎家なら、そういう「家鳴り」もあるかと思いますが、古いとはいっても現代的なモルタル平屋ですからねえ。それは何か棲んでいますね、屋根裏に。

名前: ひ ¦ 17:28, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


どぉん会話?
す、凄いですね。

名前: ひぐらし ¦ 18:12, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


声掛けられてちょっと控えめになる音がなんかカワイイ…。
天井裏の様子、見には行かなかったんですかね?
怪異としては弱いものの、面白くはありました。

文章:0 怪異:1


名前: PM ¦ 18:46, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


 それは不思議、怪異に動じない、お母さんに脱帽です。

名前: くすだまん ¦ 19:01, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


文章 1
怪異 1
怖さ 0
衝撃 0

ならばよくある話のように
「あなたは人間の霊ですか?
そうだったら一つドンを、違うんだったら二つドンをならして下さい」
というように答えやすい質問をして、正体を探って欲しかったです。
それにしても物の怪に語りかけるお母さん、勇気がありますね。


名前: くりちゃん ¦ 21:56, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


話は面白かったのですが、最後に「家鳴り」で怪異を否定しているのがマイナス原因です。
お話を書かれてる方が怪異を否定してるように感じます。

名前: ゑな ¦ 23:17, Wednesday, Feb 18, 2009 ×


怪奇1 文章0
なかなか実験的なのですが、スキマをうまく見つけられて書かれた怪談という気がしました。
天井で物音がなるという現象は私も経験しておりますので、さして珍しくはありませんが、反応するお母さんが面白いですね。

名前: じゅりんだ ¦ 00:58, Thursday, Feb 19, 2009 ×


おかん、強い…。
おかんの迫力に圧倒されたのでしょうか?
思わず答えちゃったのかな?

笑えました1

名前: ほおづき ¦ 07:22, Thursday, Feb 19, 2009 ×


天井抜けるやろー、の台詞から判定すると大阪のオカンやなw そりゃ霊なんかが太刀打ちできるわけがないw 
面白かったです。
文章・0 構成・0 ネタ・1 恐怖・0

名前: 暗沌子 ¦ 16:38, Thursday, Feb 19, 2009 ×


怪異としては弱めですが、お母さんのキャラに+2点

名前: SPダイスケ ¦ 22:54, Thursday, Feb 19, 2009 ×


怪音は“家鳴り”って書かれてしまうと・・・
てっきり何者かの仕業と思って期待していたので。
確かに声をかけるのは面白いと思うのですが、“家鳴り”だと思うと、う〜んといった感じで。
申し訳ないです。
返事をする“家鳴り”と考えると面白いと思いますが。

名前: 黒蜜椿 ¦ 19:36, Friday, Feb 20, 2009 ×


家鳴りがそんなタイミングよく返事するわけないでしょ!感心してのほほ〜んと終わらせないでくださいよw

おどかすつもりで鳴らしていただろうに、声を掛けられて一瞬怯むところが可笑しい。
そこから意地になるところがまた何とも。 +1

最後のナイスボケにも+1。

名前: 眠 ¦ 02:15, Monday, Mar 02, 2009 ×


−4 この人も負けず嫌い

名前: ジャック ¦ 01:48, Tuesday, Mar 03, 2009 ×


しかしこの著者のお母さんは、家鳴りに対してまあ随分と勇気があることだと思ったが、ぜんぜん怖くないから。

名前: ジャック ¦ 00:18, Thursday, Mar 19, 2009 ×


なんか妖怪でも住んでいるのでしょうか。
住人が全然怖がっていないところがおもしろい。
よく考えると迷惑な話だし、不思議ですね。

名前: 桜子 ¦ 17:47, Tuesday, Mar 24, 2009 ×


これは家鳴りとは違うものですよね。
返事をするだけでなく、返事の強弱でコミュニケーションをとっているような描写が面白かったです。

名前: へみ ¦ 01:36, Tuesday, Mar 31, 2009 ×


応えてくるあたり、仲良くなりたいのか。何か人間味のあるヤツですね。

名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 16:00, Wednesday, Apr 22, 2009 ×


そういえばうちも屋根裏で誰かが駆け回っている音がしていた時期があったのですが、怖くてとても話しかけられませんでした。
母は強し……。

名前: 緋咲 ¦ 04:05, Sunday, Apr 26, 2009 ×


文章・・・1
希少度・・・1

笑ってしまいました。
この会話、お母さんの台詞がすごく庶民的でいいですね。
「人の家で何やってんのーっ!天井抜けるやろーっ!」
「いい加減にしいやぁーっ!」
ああ、言いますよねぇ。
でまたそれに素直に答える家鳴りもいいですよね。
このような形で怪異との会話が成立している(ように見える)点は希少です。


という講評を昨晩書きまして、配点は2点にしました。
ところがその後、想像すればするほど可笑しさが込み上げてきまして。
真面目に家鳴りに文句を言うお母さんと、それに律儀に答える家鳴り。
考えれば考えるほど面白い!
と、思ったので、訂正してもう1点加算します。

名前: 鹿太郎 ¦ 01:51, Wednesday, Apr 29, 2009 ×


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