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天外地
主人の実家は、元農家が多く独特の日本家屋が建ち並ぶ、輪中の里。
輪中と言われると川沿いに堤防を作ると思われるかも知れないが、ここらはどちらかというと治水も兼ねているのか、集落を囲むような形で実際の川縁までは離れて堤防が作られている。
どの家も堤防へと続く小道が家から延びていたが、主人の家の前には近くを通る国道への抜け道になるような堤防へ登る急な坂道があり、昼夜問わず車が通る。
堤防と家の2階部分はほぼ同じ高さで堤防を通る人の声、車の音等が近くに聞こえ、また堤防の様子も窓から良く見えた。

嫁に来て、2〜3年経った夏の事だったと思う。
尿意で目が覚め、壁の時計を見ると深夜の3時を少し過ぎたところだった。
主人を起こさないように、静かにベッドから降りると、ちょうど顔の位置に明かり取りの小窓が来る。
何気なく、窓から堤防を見た。
堤防から川までの草原、中州の枯れ木のシルエットの中に、オレンジ色のたき火の火がユラユラ燃えている。
キジ撃ちにでも、誰か来とるんやろか…。
堤防から川までの草原は、日中は小学生まで釣りに来るようなポイントでウナギや沢ガニが取れる上に、中州に降りてくるキジを撃ちに来る猟師もいる。

だが、地元の人間がこんな時間に中州に降りる事はない。
姑は、川縁と中州の事を「天外地」と呼んでいた。
いくら土地が広くてもあそこは、畑を耕したり、人が家を建てたりする場所じゃねぇんじゃ。
そう言った姑の厳しい横顔が、浮かんだ。
気にはなったが、トイレに行き階段を上がって来て、踊り場で真正面からたき火を見て気づいた。
炎が揺れているのだが、風に揺れる不規則さが無く一定リズムで揺れている。
思わず窓に近づいてよく見ると、ゆらり、と人影が動いた。
正確には、「千と千○の神隠し」に出てきた顔無しの、お面と腕がないような影が2〜3体。
それが、たき火と同じリズムで伸びたり縮んだりしながら、ユラユラと多分火の周りを回っているのだろう。
固まっていると、堤防道路を車のヘッドライトがやってくるのが見えた。
車が家の前の道路を横切って行く。
消えてくれる!
と私は喜び、そっと部屋へ一歩踏み出した。
が、たき火は相変わらずユラユラ揺れていて、影が一つ、
にゅ〜っ
と長く、長く上へと伸び出した。
冷たい汗が一気に出て慌てて部屋へ入ったが、ベッドに入る前にあの小窓からどうしても堤防が見える。
そうっと小窓を覗くと、道路に立ってユラユラしている影が見えた。
気づかれたのかな?
じっと動けないでいると、もう一台車がやってくるのが見えた。
車の明るいヘッドライトに照らされても、影はユラユラ立っていたが何事も無かったように車が通り過ぎた瞬間、消えていた。
と、同時にたき火の明かりも、見あたらなくなっていた。

姑の厳しい表情の意味が、理解できた気がした。



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■講評

天外地、との言葉の響きと
目的不明の異形の目撃が、
マッチしていると思います。

文章1 怪異1

名前: ほおづき ¦ 10:34, Saturday, Feb 21, 2009 ×


なんだろう…?
何故か読んでて状況が理解し難かった…。
タイトルと雰囲気は非常に良いんですけどね。

文章:0 怪異:1

名前: PM ¦ 13:27, Saturday, Feb 21, 2009 ×


 怪異は面白いと思いますし、取材も出来ていると思います。ですが、余計な描写が全てをぶち壊しにしているように感じました。
 一つの疑問です。
 そんな自動車が通る道路があって、子供が遊び、人家がある場所でキジを狙う猟師が来るんですか?いたら警察が黙っていません。絶対に狩猟の許可がおりないと思います。昨今では中洲に向かってゴルフの練習も禁止されていますしね。  罠を仕掛けているのかと初めは思いましたが、記載にキジを撃ちに来ると書いてあります。日本家屋が建ち並んでいるんでしょう?怪異よりも、その猟師が怖い。具体的に事情を説明できない記載や怪異とは関係ない取材は止めたほうが無難です。

名前: くすだまん ¦ 13:49, Saturday, Feb 21, 2009 ×


文章 1
怪異 1
怖さ 1
衝撃 0

なかなか面白かった。
川縁と中州の事を「天外地」=堤防から川までの草原
ということでしょうか。
揺らめくたき火のようなものやその周りをうごめく異形のモノを、真夜中に目にしたら、怖いだけでなく幻想的なのではないだろうか。

名前: くりちゃん ¦ 14:51, Saturday, Feb 21, 2009 ×


長々と書いてあるのだが、どうもわかり辛い。
アニメ作品のキャラ名を出すより、自分の言葉で説明すべきだったのでは。


名前: ひぐらし ¦ 18:17, Saturday, Feb 21, 2009 ×


小学生が釣りに来るポイントでキジ撃つかな?そこが最後まで引っかかってしまいました。 せっかくの怪異を何々のようだ、としてしまうのは工夫が足らないと思います。ご自分の言葉で表現されてみてはどうでしょうか。
文章・−1 構成・0 ネタ・0 恐怖・0

名前: 暗沌子 ¦ 23:37, Saturday, Feb 21, 2009 ×


「天外地」という言葉と全体の雰囲気がとても良い感じだったのですが、読んで理解するまでに時間がかかりました。
特殊な土地だけに説明するのが難しいとは思うのですが、もう少し簡潔にした方が読みやすくなる気がします。

名前: ゑな ¦ 23:37, Saturday, Feb 21, 2009 ×


描写が分かりづらい点があり読みにくい印象が残りました。
もう少し簡潔にまとめてもよかったかと思います

名前: SPダイスケ ¦ 17:33, Sunday, Feb 22, 2009 ×


怪奇2 文章0
天外地というタイトルに惹かれますね(笑)
そのユラユラ揺れる「千と千○の神隠し」に出てきた顔無しみたいなヤツなんですが、既成の表現に頼らず、ご自身の感じたままの表現にされた方がよりリアルさが増すように思えました。
しかし、幻想的で不思議な光景ですね。
天外地の本当の意味をお姑さんはご存知でしょうから、そのあたりを知りたいですね。
追加で情報があればまた続編を期待します。

名前: じゅりんだ ¦ 22:12, Sunday, Feb 22, 2009 ×


「千と千○の神隠し」に出てきた顔無しの・・・の部分が気になってしまって・・・。
体験者の方がそう思い、そう話したのだろうなぁとは思ったのですが、他にうまく表現できなかったかなぁと思ってしまい、残念です。

名前: 黒蜜椿 ¦ 14:00, Monday, Feb 23, 2009 ×


タイトル、土地の雰囲気、姑さんの言ったこと、火の回りで踊るアヤカシたちと、ものすごい盛り上がりを見せてくれていたのに、何か尻すぼみになってしまって惜しいです。

名前: ひ ¦ 17:53, Tuesday, Feb 24, 2009 ×


−4 何で姑の厳しい表情が、理解できたのかわからない、意味のわからない文章である。

名前: ジャック ¦ 01:11, Tuesday, Mar 03, 2009 ×


天外でも天涯でも、簡単には行けない遠い場所を思わせますね。いま知りました^^;

炎が揺れていた場所は川原の草原or中洲、どっちなんでしょうか。
とりあえず「地元の人間がこんな時間に降りる事はない」で中州かな?と判断しました。
中州が「川の中の州=島」を表しているなら、輪中の詳しい説明が余計な混乱を招いているような気がします。
私が思っている中州と違ったらごめんなさい;

中州に神聖な何かが棲んでいることを匂わせていて興味深いのですが、その棲んでいるらしき者の容姿をアニメキャラに例えていてがっかりしました。
存在が一気に軽くなり、最後の一行も説得力がなくなっています。 ±0

うちの周りの山でも雉撃ちドンパチが聞こえてきます。でも、畑で餌を啄ばむ雉を狙って山を下りてくるオッチャンはいません。
釣り人がいるような場所なのに禁止区域に指定されていないんでしょうか。
されてるなら無作法なハンターどもが腹立たしい。

名前: 眠 ¦ 08:41, Wednesday, Mar 04, 2009 ×


その炎にてらされ窓に浮かび上がった人影は、まさに姑の心を映しとっているのでは?と自分は解釈したが、作者にはどうとでもとれる考えがある文章であるから。

名前: ジャック ¦ 22:28, Monday, Mar 16, 2009 ×


土地の位置関係も、怪異の描写もややわかりにくく感じてしまいました。
読んでいて情景が頭に入ってきづらかったです。
怪異自体には良さもあったと思うのですが。

名前: へみ ¦ 21:33, Wednesday, Apr 01, 2009 ×


見てはいけないものだったのでしょうか。
炎と黒い影が印象的に解りやすく描かれています。
なんか大人の怪談話という感じがしました。
とてもよく書かれていると思います。

タイトルも深い意味を含んでいていいですね。

名前: 桜子 ¦ 21:24, Saturday, Apr 04, 2009 ×


一読では飲み込めなかったのですが、後からじんわり不思議感がきました。

名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 16:51, Wednesday, Apr 22, 2009 ×


雰囲気のあるお話だと思います。
読解力の無い私には文章が難しいので何度か読み返してしまいましたが、読めば読むほど味のあるお話だと思いました。
お話だけでなく文章も色々バラバラな印象を受けるのに、それが全部まとまっているような、不思議な感じです。
黒い影は、そこに巣食う何かなのかな。
集会でもしていたのかもしれませんよ。

名前: 緋咲 ¦ 06:36, Sunday, Apr 26, 2009 ×


文章・・・0
希少度・・・0

冒頭、少し重々しい雰囲気で始まった文章が、話が進むにつれて徐々に崩れ始め、最後には少し砕けたようになってしまいました。
特に違和感を感じたのが「千と千○の神隠し」という部分で、ふざけているようにも取れます。
あの映画は私も見ましたし、「顔なし」と言われれば解りますが、こういう文章にするのなら、その影についても自分の言葉で説明してもらいたかった。
一つ一つ丁寧なようでいて、細かい部分で粗い文章のせいで非常に中途半端な印象を受けました。

名前: 鹿太郎 ¦ 14:23, Wednesday, Apr 29, 2009 ×


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