超-
エントリーblog/2009 


公開中のエントリー作品 

 
 
超-1/2009審査用チェックリスト

最近の公開作品
【最終結果を発表しました】

【戦績表を一部訂正しました】

【集計結果と戦績表を公開しまし ..

【講評を締め切りました】

【本日、講評〆切日です】

【SPAMに対応しました】

【講評に際してのお願い】

【応募作品の公開を完了しました ..

ろてあ

鈴の音

訪れるもの 二題

緑の人影

夫の死から

落ち武者

2009年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

公開済み作品
2009年 7月
2009年 5月
2009年 4月
2009年 3月
2009年 2月

超-1/2009 トップページ
超-1宣言
読者/閲覧者の皆様へ
対応端末について
 

新着エントリー作品を読む
現在公開審査中の応募作一覧
 →2009年2月 →2009年3月
新着情報/主催者からのお知らせ
週刊超-1の配信を希望
週刊超-1バックナンバー
 

応募概要超簡略版
応募方法詳細解説
リライトについて
応募者のためのヒント
応募手順ガイド縦版
問い合わせ受付フォーム
 

審査方法解説
誤字脱字の指摘
 

超-1/2009質疑応答(BBS)
超-1FAQ(よくある質問と回答)
ペナルティについて
超-1【コラム】 実話怪談の書き方
 

データで見る超-1/2009
超‐1/OutFiled
 

モバイル用トップページ
http://www.kyofubako.com/cho-1/2009/i/
 



作品受付は締めきられました。





猫が見ているもの
「あら、かわいい。おいで。」
不意に部屋に入ってきた猫を抱き上げる秀美さんとは対照的に、千穂さんは身を硬くした。
「ん?どうしたの?猫、嫌いだっけ?」
「いや、そういうことはないんだけど。」
歯切れの悪い千穂さんは青い顔で落ち着きをなくしている。
今までに見たことのない千穂さんの様子に訪ねていた友人宅を後にした。
帰り道、千穂さんはポツリポツリ話し始めた。

千穂さんは決して猫が嫌いではない。猫を飼っている友人の家へ行くとよく遊んでいたという。
ある日のこと。友人がお茶を入れにキッチンへ行った。千穂さんが部屋で待っていると、猫が入って来た。いつものように猫に手を伸ばしかけたが止めた。
何かが違う。猫は千穂さんをじっと見据えたまま、入り口を塞ぐように腰を下ろした。
普段の愛くるしさは微塵も感じられない。同じ猫なのかと思うほど敵意を放っている。
千穂さんは刺すような視線と早くなる鼓動に耐え切れなくなって立ち上がった。すると間髪入れず、猫が牙を剥いた。
低く唸るように奇声を発して威嚇する。今にも飛びかかってきそうで動けない。
千穂さんは友人を呼んだ。何度も呼んだ。そのたびに猫は少し身を乗り出すような素振りを見せる。友人はなかなか来ない。千穂さんは身動き一つできず、猫と対峙していた。

しばらくすると突然、プツンと何かが切れた感じがした。同時に猫が千穂さんから視線を外し、毛繕いを始めた。
千穂さんはゆっくり右足を横に動かした。猫は反応しない。そのままゆっくりゆっくり入り口に近づいて行くと、猫のすぐ側をすり抜けて部屋を出た。
キッチンでは丁度お茶が入ったところだった。お茶が切れて買い置きを探していたらしい。
部屋はすぐ隣りなのに、千穂さんの声は聞こえなかったという。

その後友人の家に来てもしばらくは何もなかった。あれは現実だったのかと思うほど、猫は千穂さんにじゃれついて甘えていた。
ところが、またそれは起きた。部屋の入り口に背を向けてCDを選んでいると、嫌な視線を感じた。振り返ると猫がじっと見据えていた。
ビクッとした千穂さんの足元にCDが数枚落ちた。反射的に足元に目をやると、水色の何かが見えた。
後ろに何かある。でも、猫が気になって後ろは向けない。
千穂さんは猫を気にしながら前かがみなった。そして水色の何かが見えた自分の膝の後ろを伺った。
それはスカートだった。水色のスカートの裾がそこにある。
千穂さんは混乱した。友人は水色が似合わないからと言って、タオルですら水色の物は持っていなかった。ましてや水色のスカートがあるはずがなかった。

千穂さんは少し自分の足を動かした。すると、そこには別の足があった。後ろに人が立つスペースなど無い。
千穂さんは前かがみになったまま、目だけ動かして猫を見た。一見、千穂さんを見据えているような視線はわずかに千穂さんの頭をかすめて通り越していた。
千穂さんは吐き気をこらえながら、前かがみのまま、二歩右に移動した。猫の視線も千穂さんの頭をかすめたまま、同じ方へ移動した。膝の後ろには水色のスカートも見えている。

それ以来、時々猫が千穂さんを、いや千穂さんの後ろの何かを見据え、牙を剥いて威嚇する。それは、この友人の猫に限らなかった。時、場所、猫を選ばない。
そして、それが起こる間隔が短くなっているという。

この千穂さんの告白から半年後、千穂さんからの連絡が途絶えた。今、どこにいるのだろう。秀美さんは心配そうに呟いた。



05:37, Monday, Mar 09, 2009 ¦ 固定リンク ¦ 講評(16) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(6) ¦ 携帯


■講評を書く

名前:
メールアドレス(任意):    
URL(任意):
この情報を登録する
配点:
講評後に配点を変更する場合は、以前の配点(を含む講評)を削除してから新しい配点を行ってください。
配点理由+講評文:
パスワード(必須):

■ Trackback Ping URL 外国のスパマーへのトラップです(本物は下のほうを使ってください)
http://www.kyofubako.com/cho-1/2009/entry-blog/trackback.cgi20090309053738

■トラックバック

この記事へのトラックバックURL(こちらが本物):
http://www.kyofubako.com/cho-1/2009/entry-blog/blog.cgi/20090309053738

» 【+1】猫がみているもの [日々、追憶…から] ×
たくさん猫さんがいる町にいるのですね。私の所は飼い猫以外、ほとんどといっていいほど、猫さんは見かけません。秀美さんは、千穂さん縺... ... 続きを読む

受信: 14:42, Monday, Mar 09, 2009

» 【+1】猫が見ているもの [せんべい猫のユグドラジルから] ×
 ずっと「水色スカートの女」を背負い続けていたわけではなさそうですね。 猫が豹変しない時もある、ということは、憑いていない事もあっ... ... 続きを読む

受信: 22:53, Monday, Mar 09, 2009

» 【0】猫が見ているもの [もけもけ もののけから] ×
猫が霊体を見る話はよくあります。このお話も定番のパターンに向かうのですが、肝心の霊体の描写が水色のスカート(足を含む)のみでは、印... ... 続きを読む

受信: 23:07, Monday, Mar 09, 2009

» 【+1】猫が見ているもの [化け猫雑記録から] ×
猫は確かに何か見えるらしい。私も経験があるが、あらぬ方向に向かって唸られると怖い。体験者は前かがみになったが故に後ろの存在に気付いた訳だが、猫の目にはどう映っていたものか。ちょっと気になる。ラストで体験者が行方不明になっているのは「手招く者」と一緒だが ... 続きを読む

受信: 23:57, Tuesday, Mar 10, 2009

» [超−1]【+1】猫が見ているもの [幽鬼の源から] ×
周囲の異変によって我が身に起こった怪異に気付くというパターンの作品であり、そのあたりの展開はなかなか興味深いものを感じる。 気付きのきっかけとなった猫の動作についての描写はかなり細部にわたり、臨場感あふれる形で再現されていると言っていいだろう。 とこ .. ... 続きを読む

受信: 12:35, Thursday, Apr 02, 2009

» 【+3】猫が見ているもの [I'd like to tell you something about ...から] ×
 背後に何を背負っていたんでしょうか。 背後の何かに気付く辺りの描写が見事で、読んでる私もゾッとした。 連絡が途絶えた、と思わせ�... ... 続きを読む

受信: 11:47, Wednesday, Apr 29, 2009

■講評

文章 1
怪異 1
怖さ 1
衝撃 0

これは怖い。
猫の見ていたモノは善きものではなかったような暗示が効いている。
「千穂」さんの背後のものはずっと同じものがついていたのだろうか。猫が威嚇してくれたおかげで大事に至らなかったとも考えられるが、さて連絡が途絶えてしまったという結末は、恐ろしいことが起こったのではないかと想像させられる。

名前: くりちゃん ¦ 19:32, Monday, Mar 09, 2009 ×


千穂さん、心配ですね…。
これ、告白された時点で、どこかに相談するとかしてあげて欲しかった…。
水色のスカートが見えた時、ちゃんと振り向いてたらどうなってたんでしょう…。
後ろに見えた足は、大人のもの?子供のもの?
もうちょっとだけ、その辺の描写があると良かったかなぁと思います。

文章:1 怪異:1

名前: PM ¦ 20:17, Monday, Mar 09, 2009 ×


猫がみているものが、何だったのかわからないし、文章としても、脈絡がない。

名前: ジャック ¦ 20:17, Monday, Mar 09, 2009 ×


体験者の後ろにいる水色のスカートの存在がなんだかわかりにくい。
スカートは少なくともミニスカートではなかった?
体験者がその後行方不明、というのもパターンですね。

名前: ひぐらし ¦ 21:59, Monday, Mar 09, 2009 ×


水色のスカートと足が見えた時の描写と、時も場所も選ばないということを合わせて考えると、千穂さん自身についているという結論なんですが、身に覚えのない様子や「プツンと切れる感じ」、怪異の起こる間隔が縮まってるところに普通とは違うような怖さを感じました。
猫しか反応しないのも何か理由がありそうな気がします。

名前: ゑな ¦ 00:39, Tuesday, Mar 10, 2009 ×


猫にまつわる怪談としてはポピュラーに思われ、新味が感じられませんでした。

名前: 魔音 ¦ 02:29, Tuesday, Mar 10, 2009 ×


猫がそういう反応を見せることは多く、怪異としては弱い。
しかし最後で千穂さんとは連絡がとれないということは、なにか大きな事態に発展している可能性もあり怖い。

名前: 黒蜜椿 ¦ 13:35, Tuesday, Mar 10, 2009 ×


猫には見えて自分には見えない。
本当に、怪異はそれだけだったのでしょうか?
他にも何かあったのかもしれませんね。

文章1

名前: ほおづき ¦ 09:09, Wednesday, Mar 11, 2009 ×


色々な話を組み合わせたような怪異である。猫だけが感知できる怪異、連絡が途絶える友人。
いずれも今回の大会で読んだ覚えがあるのだが。
頻発しているのかもしれない。
文章・0 構成・0 ネタ・0 恐怖・0

名前: 暗沌子 ¦ 15:16, Wednesday, Mar 11, 2009 ×


怪奇1 文章0
猫だけが見えるという話は定番ですが、それに突然ラストは行方不明と話が飛躍してますね。水色のスカートだけで語られていますが、もう少し情報が欲しいかなあ。

名前: じゅりんだ ¦ 16:47, Wednesday, Mar 11, 2009 ×


猫には何を見えていたのでしょう?
水色のスカートの主が、彼女のうしろに四六時中張り憑いていた思うだけで薄ら寒くなります。
他の講評にもありますが、足が大人だったのか?こどもだったのか? それによって、怖さの方向も変わってきますので、聞いていたのであれば、そのあたりの記述を追加されると良いのではないでしょうか?
最後に体験者が、行方不明になるあたりは、文頭との繋がりからみて、唐突な感じがしました。

名前: 藁兎 ¦ 11:30, Thursday, Mar 12, 2009 ×


秀美さん、いらないかもですね。

名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 17:40, Friday, Apr 03, 2009 ×


そっけないほど淡々とした書き方ながら、なんとも嫌な恐怖がひたひたと寄せてくるような雰囲気がありますね。彼女はどこへ行ってしまったのでしょうか。

名前: ひ ¦ 10:38, Tuesday, Apr 07, 2009 ×


猫は霊が見えるというのはよく聞く話で、
内容的にもインパクトが薄く思えてしまいました。

名前: SPダイスケ ¦ 17:29, Sunday, Apr 26, 2009 ×


怖っ!
自分の頭よりも上に猫の視線がいっているということは、少なくとも子供ではないわけですよね。
しかもその間隔が徐々に短くなるというのは本当に怖い。
私が友人なら、何としても千穂さんの無事を確かめたいです。

名前: 緋咲 ¦ 02:55, Tuesday, Apr 28, 2009 ×


文章・・・1
希少度・・・0

ありきたりの怪異をその見せ方によって良いものに仕立てているように思えました。
背後に憑いている何者かを知るに至った経緯に少しひねりが加えてあることで新鮮味が出たといったところでしょうか。
猫の怪異かと思いきや、実は後ろに何かがいたという展開で、うまく引っ掛けられました。
もっともそれは体験者がそういう順序で背後の者に気付いたというだけなのでしょうが、同じ現象でも少し異物(この場合は猫)が間に入れば面白さも増すということを教えてくれます。

名前: 鹿太郎 ¦ 00:02, Thursday, Apr 30, 2009 ×


△ページのトップへ
 

[超-1情報]
主催者からのお知らせ
最近のコメント講評
viandamag on 硫黄島奇譚

Prainaheichef on 硫黄島奇譚

Preertmak on 硫黄島奇譚

Grearfara on 硫黄島奇譚

OricJesyincen on 硫黄島奇譚

OricJesyincen on 硫黄島奇譚

OricJesyincen on 硫黄島奇譚

Pruttyrub on 硫黄島奇譚

Pruttyrub on 硫黄島奇譚

Feateelia on 硫黄島奇譚

Feateelia on 硫黄島奇譚

afficurlecluh on 硫黄島奇譚

afficurlecluh on 硫黄島奇譚

bruppyroaph on 硫黄島奇譚

bruppyroaph on 硫黄島奇譚

最近のトラックバック講評
【リライト】バス繋がり (逢魔が時に佇む) «

【リライト】深淵 (逢魔が時に佇む) «

【+2】ふたつの想い (I'd like to tell you something about ...) «

【+1】ストーカー (I'd like to tell you something about ...) «

【0】マンションの隣人 (I'd like to tell you something about ...) «

【+1】黒ギロチン (I'd like to tell you something about ...) «

【+1】かみふうせん (I'd like to tell you something about ...) «

【+1】メリーポピンズ (I'd like to tell you something about ...) «

【−4】ゲーム脳 (I'd like to tell you something about ...) «

【+2】再会 (I'd like to tell you something about ...) «

【+4】鏡 (2) (I'd like to tell you something about ...) «

【+5】遅れた理由 (I'd like to tell you something about ...) «

【+3】箪笥 (I'd like to tell you something about ...) «

【0】からん、からん (I'd like to tell you something about ...) «

【+4】千羽鶴の家 (I'd like to tell you something about ...) «

携帯で読む
   URLを携帯にメールする


QRコードの中だけにある怖い話

■■■

 ◆◆◆

Powered by CGI RESCUE