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今から四十三年前、敏江さんが中学二年生頃の話である。 よく晴れた夏の夕暮れ、時刻は十九時頃である。 日が落ち、あたりはうっすらと翳り始めた。 少し掘れば人骨がゴロゴロ出たという校庭の隅では、ぽつりと残された小さな墓場が、夕暮れと共にひと際濃い闇を形成しつつあった。 そろそろ土葬された遺体から漏れ出した燐が、墓場の中空で仄青く燃え漂う時刻である。 そう珍しいものではなかったが、気味が悪いので早く帰りたかった。 既に殆どの生徒は帰ってしまったあとで、校庭はもちろん、校舎にも人影はない。 やや早足で門を出たが、先に待っていると言っていたはずの友人がまだ来ていなかった。 しかたなく踵を返し、少し戻ったところでふと校舎に顔を向けた。 そのまま何気なく教室に目を遣り、敏江さんは思わずハッとした。 女の顔がひとつ、こちらを見つめていたのである。 なかなかきれいな顔立ちで、優しそうに微笑んでいたという。 もちろん、見覚えのある顔ではない。 縦横五、六メートルほどのほぼ正方形の窓には格子状の窓枠が嵌まっていたのだが、ガラス共々なぜか消えてなくなってしまっていた。 驚いてしばらく呆然と立ち尽くしていた敏江さんであったが、あとから来た友人に声を掛けられ、ようやく我に返った。 訳を話し、再び教室に目を遣ったときにはもう女の顔は消えており、窓枠も元通りであった。 一応二人で確認しに行ったのだが、いつも通りの教室で、特に変わったようすはなかったという。
ちなみにその女の顔だが、かなり巨大なものであったようで、教室の中にパンパンに詰まっていたそうである。
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■講評
あ、顔の大きさが分かり難かったです。 先に教室一つまるまるあるくらいの大きさ、 と言ってくださったなら、その後の窓枠云々も 理解できたんですが…。
文章1 |
名前: ほおづき ¦ 13:05, Friday, Mar 13, 2009 ×
| 前半の怖い雰囲気描写に力が込められている分、実際の怪異が何となくアッサリしてしまった感じです。敏江さんも何だか冷静だし(実際は恐ろしくて硬直していたのかも知れませんが) |
名前: 魔音 ¦ 17:10, Friday, Mar 13, 2009 ×
| かつて昔は土葬だったので、敏江さんはそのたまたま出やすい場所でそんな女の霊の巨大な顔だけを見てしまったんではないか?と思ったから。 |
名前: ジャック ¦ 20:43, Friday, Mar 13, 2009 ×
お…おお? そんなに大きな顔ならびっくりですね。 ですが、もうちょっと書きようがあったと思います。 もうちょっと怪異の書き方を工夫すれば良くなったかなぁ、という印象でした。
文章:-1 怪異:1
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名前: PM ¦ 22:22, Friday, Mar 13, 2009 ×
“女の顔”が出現したあたりが、どういうふうに見えていたのかよくわかりませんでした。 ようするに窓枠いっぱいに巨大な顔があった、ということなのでしょうか?
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名前: ひぐらし ¦ 22:32, Friday, Mar 13, 2009 ×
最後の1文が、怪異の起こった部分の説明に組み込まれていたほうが顔の大きさを想像しやすかったように思います。 あと「ガラス共々なぜか消えてなくなってしまっていた。」というのは その窓枠部分だけぽっかり黒い穴が開いたように見えたのか、 それとも窓が消え去って教室の中が丸見えになっていたのか知りたかったです。
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名前: ゑな ¦ 23:50, Friday, Mar 13, 2009 ×
巨大な女の顔とは・・妖怪でしょうか。 古い話なので少し霞んでしまっているようにも感じますが、そのインパクトは相当だと思います。 前半の不気味な雰囲気を作るのはいいと思うのですが、怪異と特に関係はないと思います。ちょっとわざとらしい感じでいらないかも。 |
名前: 黒蜜椿 ¦ 09:01, Saturday, Mar 14, 2009 ×
文章 0 怪異 1 怖さ 0 衝撃 0
「縦横五、六メートルほどのほぼ正方形の窓」ってけっこう大きいんじゃないでしょうか。普通の教室の窓としては大きすぎるような気がしますが。 校庭の隅に接収した墓場の名残があるなんてシュールですね!
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名前: くりちゃん ¦ 21:01, Saturday, Mar 14, 2009 ×
怪奇0 文章1 妖怪でしょうかね。状況描写は雰囲気出ていてよかったですが、それにしては怪異は小粒だったかな。 |
名前: じゅりんだ ¦ 13:21, Sunday, Mar 15, 2009 ×
栗頭先生ではw 聞いた話ですが、ベテラン編集者は最初の数行を読んだだけで、その話が面白いかどうか判別できるそうです。 その一つの目安が、重複する表現を使用していないか。 >今から四十三年前、敏江さんが中学二年生頃の話である。よく晴れた夏の夕暮れ、時刻は十九時頃である。 日が落ち、あたりはうっすらと翳り始めた。
四十三年前云々は果たして必要な情報でしょうか? 夕暮れ・時刻は十九時頃・日が落ち・うっすらと翳り始め、 どれか一つで充分では? 文章・−1 構成・0 ネタ・0 恐怖・0
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名前: 暗沌子 ¦ 14:47, Monday, Mar 23, 2009 ×
人魂の原因を燐とはまた古風な。全く無用の表現でもあるし。 教室の中にぱんぱんにつまっている顔が「きれいな顔立ち」に見えるのかどうか。という以上にぱんぱんにつまっているとすれば、通常の教室の形、窓の形状からすると相当に横長の顔、ということになる。一方で窓は「ほぼ正方形」とあり、一体どういう情景であるのかイメージが全く掴めない。 |
名前: ときの ¦ 16:28, Friday, Apr 03, 2009 ×
| 状況がよくわかりません。そんなに大きな顔を見て、きれいだとか知らない顔だなんて思いますか。とにかく驚くのでは? |
名前: 悪夢狂乱丸 ¦ 17:03, Monday, Apr 06, 2009 ×
その女の顔のサイズを最後に持ってこなくてもよかったかと。 縦横5,6メートルの窓枠もガラスもなぜか消えていたという記述がすでにデカイ顔を連想させたので。
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名前: ひ ¦ 15:55, Tuesday, Apr 14, 2009 ×
名前: SPダイスケ ¦ 00:26, Monday, Apr 27, 2009 ×
でか! そんな巨大だったら綺麗な顔立ちも何もないですよ(笑) 面白いのですがちょっとイメージしづらかったかな。 不要な情報を削ればもっとすっとした話になっていたように思います。 |
名前: 緋咲 ¦ 04:45, Tuesday, Apr 28, 2009 ×
文章・・・0 希少度・・・0
怪異自体は一瞬のものであり、巨大な顔を見たという類話も多い話です。 しかし体験者が感じたこの一瞬のインパクトを文章でうまく表現できていれば読者にもそれなりのインパクトを与えることが出来たはずです。 ところが怪異自体の描写が少々解りづらい上にもたついているため、迫ってくるものがありませんでした。 夕暮れ時の学校の雰囲気はよく出ていたんですが。 |
名前: 鹿太郎 ¦ 11:17, Wednesday, Apr 29, 2009 ×
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