超-1/2010審査用チェックリスト
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よく不思議な体験をするいわゆる霊感のある栄子さんから聞いた話。 彼氏と車でドライブの途中の事、暑い夜だった。やっと見つけたラブホテルに入った。 そこは車を止めてシャッターを開けて奥の部屋に入るタイプのホテルだった。 (ウウッ!) 栄子さんはすぐに部屋中に漂う焦げ臭いにおいを感じた。火事では無い。生き物の焦げる様な悪臭・・・それはベッドの脇の大きな鏡から漂っていた。 おそるおそる鏡の前に向かう。突然鏡が水面の様に波打ちそこから、ヌッと何かが飛び出してきた。それは真っ黒に焼け焦げた人間の様に見えた。 栄子さんはベッドに尻餅をついた。 (ズルッ ズルッ・・・) それは明るい部屋の中を、赤い照明の中をほとんど原型をとどめていない肢体をさらしながら、浴室の方へ向かっていく。その様子を栄子さんは動けずに見送った。彼氏のほうを見ると、あぁまたかという感じで黙って見ている。 (ズルッ ズルッ・・・) また嫌な音が聞こえてきた。悪臭と共にそれは浴室の奥から姿を現した。 そしてまた一歩一歩、鏡のほうへ戻ってくる。 (こ・・・れは、まず・・・い) 栄子さんはベッドの上を這いずって枕元の内線電話を取った。フロントへは、なかなか繋がらない。その間も、黒焦げの人は、ベッドの上の栄子さんの目の前を、また往復する。 やっと電話口にフロントの係りが出た。 「あの・・・ここ・・・行ったり来たりしてますよね」 普通、この様に言われたら何の事かわからないはず。しかし、フロントの女性はその部屋で何が起こっているかを知っているかの様に、 「ああー、そうですね、行ったり来たりしてます」 と落ち着いた口調で答えたそうだ。 「一度入ってしまったんですが、出てもいいですかね」 「はい、ではそのままお帰り下さい。料金は結構ですから」 栄子さんは後に知人にこの話をして知ったらしいが、そのホテルの一帯は戦時中、ひどい空襲を受けて焼け野原になった場所だったという。
「あの日はホント、何もしてあげられなくて申し訳ない・・・」
栄子さんはそういって手を合わせ、黒焦げの人と、彼氏に謝った。
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» [超−1]【0】行ったり来たり [幽鬼の源から] × グロは描写が命である。 ビジュアルが明瞭になればなるほど、グロな存在は輝きが増すし、その価値を高めることが出来る。 その観点に立てば、この作品は非常に勿体ないことになっていると言えるだろう。 体験者の恐怖感や緊迫感といったものは手に取るように分かるのだ .. ... 続きを読む
受信: 10:47, Friday, Feb 05, 2010
» 【+1】行ったり来たり [超-1/2010講評用ブログから] × 怖さ+1、文章0冷静に応対するホテルの人が怖いです。一つ気になった部分があります。霊感があるのは栄子さんの方なのに、彼氏の方があぁまたかと思っていたのは何故なのでしょうか。彼氏の方にも霊感があったのか、そのホテルに入るのが初めてではないのか .. ... 続きを読む
受信: 20:25, Saturday, Feb 06, 2010
» 【0】行ったり来たり [【超-1】講評専用ブログ 〜闇夜に鴉がにゃあと啼く〜から] × 体験者は所謂「見える」人な訳だが、彼氏にとっては体験者のこういった反応は日常茶飯事なのだろう。だから「あぁまたか」という感じになったのだと推察されるが、体験者にそういった能力がある事を彼氏も承知している旨の記述を、どこかに付け加えておいた方が混乱は避 .. ... 続きを読む
受信: 01:42, Sunday, Feb 07, 2010
» 【−2】行ったり来たり [闇夜に紛れて覗く者から] × まず文章が読み辛かった。もう少し整理された方が宜しいでしょう。気になったポイントは、フロントに内線をかける場面。「まずい」といいつつ、冷静だなと。見える人がまずいと判断されたのに、その場で対応する状況がよく解らない。部屋を出て別な対応を取ってもよさそ ... 続きを読む
受信: 10:59, Monday, Feb 08, 2010
» 【+1】行ったり来たり [2010超−1 講評から] × 文章0 怪異+1文章は、最初にいきなり怪異に突入してしまっていたので、その前までに何か欲しいなぁと思うところがありました。ラブ繝... ... 続きを読む
受信: 11:08, Wednesday, Feb 10, 2010
» 【−1】行ったり来たり [実話怪談大好き!から] × JUGEMテーマ:実話怪談コンテスト 出だしから文章が妙です。 >彼氏と車でドライブの途中の事、暑い夜だった。やっと見つけたラブホテルに入った。 意味は分るがぶつ切りされたような文章で、これは読み辛い。 >そこは車を止めてシャッターを開けて奥の部屋に入る .. ... 続きを読む
受信: 22:04, Wednesday, Feb 10, 2010
■講評
ホテルのフロントとのやり取りに味があります。最後の一行にもニヤリとさせられます。ただ、文章に回りくどい箇所があり、それが足を引っ張っているかもしれません。一度書いた文章を違う表現に出来ないか試してみられては如何でしょうか。 例えば、『栄子さんは後に知人にこの話をして知ったらしいが』→『後日、知人から聞いた話だが』 ネタ・1 構成・0 文章・0 恐怖・0 |
名前: 一反木綿豆腐 ¦ 13:44, Wednesday, Feb 03, 2010 ×
おっと、冒頭からいきなりトップスピードで来ましたね。 怪異の入り方が急だったので少し驚きました。 全体的にも語り急いでいる感じがしますので、このオチに持っていくのなら、もう少し落ち着いた語り出しでも良かったかもしれませんね。 怪異の肝である“焼け焦げた人”も、もう少し描写が欲しいところです。 文章全般、ちょっと見直しが必要かなぁ、という気がします。
内容の方ですが、彼氏さん、「あぁまたかという感じで黙って見ている」ってありますが、こちらも霊感のある方だったんでしょうか? 目新しい出来事は起こっておらず、栄子さんもフロントも、妙に落ち着いた感があったので、あまり怖さは感じませんでした。
文章:-1 希少性:0
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名前: ていさつUFO ¦ 20:02, Wednesday, Feb 03, 2010 ×
文章や構成に問題はないのだが、最も重要な部分が欠落している。 それは黒焦げの人の容姿についての詳細である。 この話はそれが殆ど書かれていない為に印象の弱いものになっており、戦争に関するエピソードを読んでも悲哀も畏怖も感じづらくなっている。 怪を読者に追体験させる為には、絶対的なビジュアルイメージが必要となってくる。 よくわからない等の表現ではなく、真っ黒に焼け焦げた人間のようにと記述されている以上、体験者ははっきりとそれを見ている事がわかる。 そこをより詳細に聞き、自分の中でイメージを固着させた上で文章として再現を行わなければらない。 それがあれば、大幅に印象が変わったはずである。 |
名前: amorphous ¦ 20:11, Wednesday, Feb 03, 2010 ×
文章が整理されていないというか,ビジュアルな状況の説明が不足しているので,想像し辛い点が気になりました。 あと,彼氏に誤った,ってどういう状況でこれを採話したのか,そちらも気になってしまいました。 しかし,この黒焦げの人は鏡の中でずっと部屋に入る人を待ってるんでしょうかね。 |
名前: 捨て石 ¦ 23:42, Wednesday, Feb 03, 2010 ×
「ああー、そうですね」って。「それが何か?」と言わんばかりの対応だなあ。 最後の二行も、不覚にも笑ってしまった…。
笑ってしまったんだけれども、その手前で黒い人が被災者であると思わせる内容が明かされていて、笑える話にも悲しい話にもなりきれていないのが勿体ないです。 空襲云々を持ち出すのであれば、オチの二行はない方が良かったなあ。どちらを選ぶか難しいところですが。 いずれにせよ、黒い人についてはもっとみっちり書いてほしかった。原型を留めていない体とはどんな様子なのか、その体でどのように進んでいたのか、など。(±0) |
名前: 雨四光 ¦ 19:58, Thursday, Feb 04, 2010 ×
文章-1 内容0 怖さ1 ネタ0
文章:主語、目的語、述語の組み合わせがおかしい文章が多い。語彙が少ないせいか、同じ表現が繰り返されている。充分に怖さを引きだせる内容にかかわらず、表現力が乏しく、もったいない。
内容:栄子さん、彼氏、受付の人、全員淡々としていて、緊迫感がない。黒こげの人と空襲のつながりの指摘は安易かもしれない。栄子さんが「これはまずい」と思った理由の説得力がない。
怖さ:ビジュアル的に非常に怖いはずだ。しかし、それが表現できていない。もったいない。
ネタ:ホテルで焼身自殺したカップルの話を以前読んだことがある。それに類する話かと思ったがそうではなかった。ビジュアル的に怖い人が目の前を行ったり来たりするだけでも実際は怖いと思う。表現不足と最後の安易な落ち付けと、フロントの人とのやり取り、栄子さんの最後の言葉、面白くしたいのか、怖くしたいのかどっちかにしたほうがいい。 |
名前: ぬんた ¦ 19:27, Friday, Feb 05, 2010 ×
文章 0 稀少度 +1 怖さ 0 衝撃度 +1
「あの・・・ここ・・・行ったり来たりしてますよね」 「ああー、そうですね、行ったり来たりしてます」 の行が可笑しくて仕方がない。 でも現象は深刻だ。悲しい犠牲者が際限なく行き来しているのだから。 ただ表現に曖昧なところがある。 彼の「あぁまたか」というのが、彼にもその手の能力があって彼自身も見たのか、彼女の様子を見て「また見えてしまったんだな」と思ったのか、どちらにも取れる。 それと鏡から出てきた存在について、擬態語からは這いずっているように読めるが、一歩一歩という言葉からは歩いているようにも読める。
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名前: つなき ¦ 23:29, Saturday, Feb 06, 2010 ×
文章0 恐怖1 希少0 魅力1
黒焦げの人が行ったり来たりはかなり強烈なシチュエーションの筈ですが、文章のせいか恐怖や禍々しさが伝わってきませんでした。
彼氏が「あぁまたか」となったのはどうしてなんでしょう。 彼氏にも見えていたのか、栄子さんが所謂見える人だと今までの付き合いから知っているからなのでしょうか。
ところでその一帯が焼け野原になり、犠牲者が多く出たのであればそこ一帯がヤバイ土地になると思うんですよね。 でも霊感があるはずの栄子さんは部屋に入るまで気付かなかった? というか部屋からしか焦げた臭いがしないのはどうしてかなとちょっと考えてしまいました。
最後の、「何もしてあげられなくて…」と彼氏にも謝ったところにちょっと吹きました。 |
名前: 幻灯花 ¦ 02:10, Wednesday, Feb 10, 2010 ×
この栄子さんと彼氏が入ったラブホテルは、その昔空襲を受けて焼け野原になった場所で、成仏出来なかった霊が、営業妨害している存在を、明らかにしているのでは?その証拠に料金は結構ですから。でもこんなところにラブホテルがあれば、営業不振で閉鎖にもなりかねないし、筆者は、そんな場面に合って手を合わしただけでむしろ良かったのでは?と思うから。
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名前: 天国 ¦ 21:40, Wednesday, Feb 10, 2010 ×
この黒焦げの人は、霊感の有無関係なくほぼ無差別に姿を現すことができる、非常に強烈な力の持ち主だと読みとりました。鏡が水面のように波打つという、物理的現象を引き起こして現れたことが、恐ろしい。
彼氏さんの「ああ、またか」の反応は、黒い人間の動きに対する、「あっちに行った…いや、またこっちに来たか」という感情の表れなのでしょうか? 初読時、かつてここに他の女性と来たことがあって…とか、変な深読みをしてしまいました。
・臨場感0 ・没入度0 ・表現0 ・恐怖+1 |
名前: ダイタイダイダイ ¦ 15:02, Friday, Feb 12, 2010 ×
[行ったり来たり]という何か不思議で面白い話じゃないかな・・と期待させる著者のタイトル通りのフロントの人との笑えるようなやりとり。
鏡と浴室を往復する真黒に焦げたモノは実は空襲で焼け死んでしまった人の霊だったという哀しい正体に手を合わせて謝る栄子さん。
楽しいのと哀しいのが極端かな・・と思いました。
グロくて怖くて面白いというのもアリだと思いますが、いかんせん テーマが[戦争]という笑って済ませるものでは無い以上、やはりこの話はもっとドロドロしていたほうがいいんじゃないかな・・と。 それか思い切って戦争うんぬんは書かないかどっちか。 [行ったり来たり]というタイトルにした著者と栄子さんの気持ちが一致してなさそうなのが気になりました。(-1) どのように味付けしようと著者の勝手ではあっても採話された人のその時の表情や語り口や感情と、著者の表現の仕方があまりにもちぐはぐだと読者は戸惑ってしまうのでは。
黒焦げの霊が、ずるずると目の前で這いつくばっている様子を想像するとかなり怖い題材だと思うので(+2)あとは表現や書き方だと思います。 焦って書き急ぎ過ぎている感もありました。 せっかちさんな性格そうなのがほほえましいので?1点追加。
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名前: RON ¦ 11:19, Saturday, Feb 13, 2010 ×
栄子さん、お優しいですね。 >ああまたかという感じで黙って見ている。 彼氏さんが見ているのは、幽霊を見て硬直している栄子さん、という解釈でよろしいでしょうか。 ホテル側の横柄な態度に一切頓着していないお二人の態度も気になります。 黒焦げの人の惨状と行動、ラブホテルの外観、室内の描写、それらを栄子さんがどう感じたかなど、説明や描写が全体的に足りていないように感じました。
文章-1 |
名前: ランプ ¦ 00:38, Sunday, Feb 14, 2010 ×
栄子さん、お優しいですね。 >ああまたかという感じで黙って見ている。 彼氏さんが見ているのは、幽霊を見て硬直している栄子さん、という解釈でよろしいでしょうか。 ホテル側の横柄な態度に一切頓着していないお二人の態度も気になります。 黒焦げの人の惨状と行動、ラブホテルの外観、室内の描写、それらを栄子さんがどう感じたかなど、説明や描写が全体的に足りていないように感じました。
文章-1 |
名前: ランプ ¦ 00:39, Sunday, Feb 14, 2010 ×
いきなり黒い人が出てきて、緊張が一気に走ったのですが、彼氏のああまたかで力が抜けてしまいました。 普通の人なら、手を合わせるのが精一杯だと思います。 彼氏に何もして上げられなかったその日は、空室を探して行ったり来たりしなかったんですかね?
文章=0 怪異=0 心情=+1 合計=+1 |
名前: 鏡餅 ¦ 16:23, Monday, Feb 15, 2010 ×
起こった怪異を重点的に書かれたのですね。 いくら霊感があるといっても、見た時にはさぞ驚かれた事と思います。
怪異はしっかり起きているのに、フロントとのやり取りなどほわんとした雰囲気を醸し出してしまった印象が。
空襲で亡くなられた方かどうかは定かでは無いのですが、戦争の話を取り入れたのなら最後の二行は入れないほうが良かったと思いました。
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名前: 鶴斗 密喜 ¦ 20:35, Thursday, Feb 25, 2010 ×
名前: 極楽 ¦ 12:01, Wednesday, Mar 03, 2010 ×
彼氏は知っていたなら何故入ったんだろうか でも怖さは伝わってきました
希少+1 |
名前: 205 ¦ 02:03, Thursday, Apr 01, 2010 ×
よくあるパターンの話ですね。 店員さんとの会話部分は面白いですが、怪異には新鮮味が無いので。すいません。
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名前: どくだみ茶 ¦ 15:19, Wednesday, Apr 07, 2010 ×
怪談点…0 文章…0
まず残念なのが、黒焦げの人の描写。 せっかくこのように異様な姿で出てきてくれているのだから、そこをもう少ししっかりと書いてもらいたかった。 「真っ黒に焼け焦げた人間の様」に見えたのなら、その人がどうなっていたからそう見えたのかも書けるはずだと思います。 その描写があるのとないのとでは、恐怖の伝わり方も全然違ってくるはずです。
あと一点気になったのは、電話でフロントと話をするところ。 「普通、この様に言われたら何の事かわからないはず。しかし、フロントの女性はその部屋で何が起こっているかを知っているかの様に」とありますが、この説明は余計。 書き手の意見を押し付けられているような印象を受けます。 こういうことは読み手が独自に解釈するべきことです。 もしそう解釈して欲しいのなら、直接語らず読者をその考えに行き着くよう導いて欲しいと思います。
全体の構成は概ね良いと感じました。 |
名前: C班 山田 ¦ 04:19, Thursday, Apr 08, 2010 ×
オチがちょっとした笑い話になっていますね。 「行ったりきたり」というのも気味悪いのですが、どこかユーモラスに感じました。 |
名前: ゼリコ ¦ 21:18, Sunday, Apr 11, 2010 ×
「フロントが淡々と対応した」オチですね。会話のくだりはトボけてて良かったんですが、文章がいまいち分かり辛いかな……。 |
名前: 丸野都 ¦ 04:52, Monday, Apr 19, 2010 ×
ネタ・恐怖度:1 文章・構成 :-1
焼け焦げた人間の描写がもう少し欲しかったように思う。話の肝なのだから。 途中で挟まるカッコ書きが個人的には好きになれない。体を引きずる音は二度出さなくともよかったのでは。 フロントの対応が、この怪異が突発的なものではないことを示唆している。お祓いはしているのだろうか。もしかすると、祓いきれないのかもしれないが。
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名前: オーヴィル ¦ 01:00, Friday, Apr 30, 2010 ×
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