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| 突き抜けて |
| 「今から10年ほど前の話なんですけど」 当時、前田さんは20代前半で彼女もいなく休みといったら友人や仲の良い友達と遊んでばかりいた。 その日も後輩の家で夜通しF−1のテレビ観戦に付き合わされていた。 「後輩がビデオに録画するのを嫌がったんで…。かといってそういう時に限って他の友達はみんな予定が入ってるとかで…」 特に車のレースなどには興味の無い前田さんは興奮しながら説明する後輩に話を合わせつつテレビを見たり、時にはマンガを読んだりして時間を潰していた。 読む本もなくなり、ぼーっとテレビを見ていたその時。 突然テレビの画面から、両腕をピシッと前に突き出した40ｃｍくらいの人が飛び出してきて後輩と前田さんの間を音もなくゆっくりと横切って行くとそのまま後ろの壁に溶け込むようにしていなくなった。 「何ていうのかな…テレビで見る『スーパーマン』っているじゃないですか。あれが飛んでるのとそっくりな体勢です」 『それ』を目撃したのは前田さんだけでは無く、後輩もしっかり見ていたらしく二人でテレビから壁まで同じように目で追っていた。 「な、何ですか？ 今の」 「…何だろう」 既にテレビには目もくれず、眼を見開いたままの後輩とそんな会話が交わされた。 『それ』は全身真っ裸の中年男性で、前髪はしっかりと分けるように真ん中でセットされ、無表情で過ぎ去っていったという。 その後、その噂はたちまち広まり前田さんを始め、色々な人が後輩の家を訪れて夜通しテレビを見たが、二度と現れることは無かったという。  |
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» [超−１]【０】突き抜けて [幽鬼の源から] ×
“小さいオッサン”の目撃談であるが、単なる目撃談であるので本来ならば限りなくコンパクトにまとめてインパクトのある構成にすべきであると思う。 この作品の場合、全体が説明調になっており、描写と言える部分がかなり少ない。 そのために、目撃されたオッサンの説 .. ... 続きを読む
» 【＋１】突き抜けて [２０１０超−１ 講評から] ×
文章０ 怪異＋１文章はさらにコンパクトにできるのではないでしょうか。しかし、最後の所の噂を聞いて色々な人が訪れる所はリアルな反応�... ... 続きを読む
» 【０】突き抜けて [【超-1】講評専用ブログ 〜闇夜に鴉がにゃあと啼く〜から] ×
内容を考えると、もっと短く纏めても良かった。その方がインパクトも大きかったかと。最初、宙を飛びながら出て来たのがわからず、画面からニョッと歩いて出て来たのかと思った。体験者のスーパーマン云々の台詞で理解したが、この辺はちゃんと細かく描写するべきであっ .. ... 続きを読む
» 【＋１】突き抜けて [闇夜に紛れて覗く者から] ×
タイトル通りの怪異である。小さいおっさんシリーズは目撃情報が多い為、希少性が薄いといえるが、登場方法が派手といえる。その点にだけ、加点させて戴く。〔怪異〕＋１ ... 続きを読む
» 【０】突き抜けて [実話怪談大好き!から] ×
JUGEMテーマ：実話怪談コンテスト 書き手から見て描写して分り易い場合とそうじゃない場合がある。 ＞両腕をピシッと前に突き出した40ｃｍくらいの人が ＞「何ていうのかな…テレビで見る『スーパーマン』っているじゃないですか。 両腕を前に突き出して飛んでませ .. ... 続きを読む
■講評
| 飛び出してきたものの正体がわかるまでに、「人」じゃ想像できないよ…と不満を抱く時間が長く感じられます。 きっちりとした髪型で真っ裸の小人って、結構インパクトが強いはずのに、明かされた時の感動が不満を上回らず、「あ、そうだったんだ」程度になってしまいました。 この順序で書くなら、要点だけテンポよく書いてほしかった。 あるいは、正体を先に明かしてしまって様子をじっくりと、と逆の順序で。 前田さんの交友関係は絡んでこないので、「後輩とF-1中継見てた」くらいでも良いかと。（-1） ぶつくさと文句ばかり言ってしまいましたが、イメージがちゃんと出来上がれば、これは本当に面白いですね。 ゆっくりと飛んでいくというのが何とも。「ぴよぴよぴよ…」という効果音が似合いそう。全裸のオッサンというのがガンですが。 F-1マシンの爆音と実況の喚き声が響く中、二人が呆然とオッサンを見送る光景を想像するとかなり可笑しい。（+3） |
| 前半の彼女がどうのこうのは不要かと。無くても話には影響ないと思われます。裸のおっちゃんが通っていくのは、ちと嫌かも。ＺＡＱとかがバビュンと飛んでくのは可愛いけど。 ネタ・０ 構成・０ 文章・０ 恐怖・０ |
| そんな変なスーパーマンもどきの真っ裸中年男性小人二度と見ない方が、身の為だから。他人に話すと頭がおかしいんじゃないかな？と言われそうだから。 |
| 一世代前のギャグマンガのような、なかなかシュールでお下劣な怪である。 文章のテンポもよく配分もいいが、少しだけ気になったのは「飛び出してきて」と「ゆっくり横切って」という二つの言葉の噛み合わなさである。 恐らく、通過時間はマトリックスの弾丸の如きスローだったように思うのだが、実際の所はどうだったのだろうか。 或いは、テレビから抜け出た瞬間は早く、空中では遅かったということなのだろうか。 些細なことではあるが、その状況が明確であればあるほど、この話は活きてくるのではないかと思う。 |
| 小さいおっさん！全裸で何してはるんですか！ 余りにもユーモラス。余りにも不条理。 「な、何ですか？ 今の」がこれほど似合う話も余り無い気がします。 面白いんですが、でもまるで怖く無いのが玉にきず。 |
| 文章力 ０ 稀少度 ＋１ 怖さ ０ 衝撃度 ＋１ これはまあ、なんというか、面白かった。 噂を聞いて見に来る人たちって！ 小人ものは時々見受けるが、全裸で、無表情、スーパーマンのように、というのは可笑しい。 見事な一口怪談に仕上がっていると思う。 |
| おっと、これはまた勇ましい全裸のオッサンですね。 なかなかインパクトのある話で、何の前触れもないところにおかしさを感じます。 文章の方は、全体的に悪くはありませんが、前半の経緯は怪異に絡まないので、もうちょっと省いても良さそうですね。 全裸のオッサンの詳細描写も、タイミング的にはもう少し早めの方が勢いに乗れたとは思います。 文章：0 希少性：1 |
| 文章0 内容0 怖さ0 ネタ1 文章：描写がしっかりなされていて状況を把握しやすい。 内容：小さいおじさんの描写を3回に分けて説明しているが、もっとまとめてもよかったかと思う。ゆっくりとというが、どのくらいの時間か、その間、二人はなぜ写真に取ろうとか思わなかったかとか、声を出しても小さいおじさんは気にしてない様子とか、どうだったのだろう。ただ裸の小さいおじさんがスーパーマンのように飛んでいく、それだけなのだろうが、非常に気になる。 怖さ：怖いというより、奇妙な話だと思う。なんで裸なんだろう。センター分けされた髪されているところなど、パンチパーマの小さいおじさんの話も聞いたことがあるのだが、小さいおじさんにもいろいろあるんだろう。 ネタ：最近よく聞く話に小さいおじさんの話が多い。ただ、目があったらすぐ消えたとか、人間に見つかるのを嫌がる節がある。その中、これだけ長時間姿をさらしてくれて小さいおじさんだが、前田さんたちはなぜ何もしないでみていたんだろう。ぜひ捕獲してほしかった。それか写真を取ってほしかった。それより私が見たかった。 |
| またちいさいおっさんか！本当にどこにでも出てくるなぁ。 しかしテレビから出てくるってのはなんか新しいかも知れない。 |
| 一概にはいえませんが、全裸の「男」だとユーモラスに、「女」だと一気に恐怖になるという印象が私にはあります。このおっさんは、また髪型といいポーズといい、絶対笑わせようと狙って出て来てるような気がしてなりません。お二人ともが、まったく同じおっさんを見たという事実が、ネタ臭を払拭していてよかったです。ＴＶの影響か、どうしてもこの手のおっさん話はネタじゃないかと疑うくせがついているので…。 すっきりとした文章で、現象が的確に描写してあると思います。すごく状況が判りやすかったです。 ・臨場感＋１ ・没入度０ ・表現＋１ ・恐怖−１ |
| きっちりセットされた真ん中分けヘアーに全裸。 ゆっくり飛んでいたようなので お尻とかも見えたのでしょうか。 ・・笑わすつもりか。 それ以外に存在理由が見当たらない。 小さいおじさん(と言っても40%uE38E9Dはデカイ）シリーズでも これは珍しい体験なのでは。 まったく理不尽と言うか不条理なネタだと 信憑性を高めるのはむずかしいと思われるが 「な、何ですか？ 今の」 「…何だろう」 という二人の呆気にとられた会話を上手く文章に挟み この著者はあったことだけを敢えて淡々と 書いているので、本当にそんなモノを見たのだろう・・ と、読者に説得さえる筆力がある。 もちろん、目撃者が2人ということもあるが。 いや、何だかんだ言って こういうネタ大好き。 ネタ：２ 文章のテンポ：１ |
| 目撃者が複数いるということで、かなり貴重な体験だと思われます。 話を聞いた人たちが目撃したくなるのも分かりますね。 肝心の出現シーンが長文で、インパクトがやや薄れているのが残念です。 飛んでいったものの説明ももう少し詳細にして欲しいと思いました。 希少性+１ 文章-１ |
| これはまた何と言ったら良いのか…。 裸の小さいおじさん。そして目撃したのが一人ではなく、二人ともしっかり見ているのですね。 その点では希少価値が高いと思います。 テンポ良く話が進んで、読みやすかったと思いました。 そしてそのおじさんを見た時の前田さんたちと、そんな裸のおじさんを見たいが為に集まってくる人たちが妙に可笑しかったです。 |
| 人に話すと頭がおかしいんじゃないかと思われるような話にこそ怪異は潜んでいるものだから。 |
| 文章０ 恐怖０ 希少１ 魅力１ 中年男性のスーパーマンに哀愁を感じました。 ゆっくりなのはお腹が重いから？と偏見から妄想を膨らませました。 ちょっと見てみたい。 出来ればつかまえてみたい。 前半がもっと短くアッサリしていたら、インパクトも更に強くなったかも。 |
| 不思議な話ですね。 外人だったのでしょうか？ きっと夜通し見たくも無いテレビを見るような毎日から刺激的な世界へといざなってくれていたんでしょうね。 文章＝０ 怪異＝０ 心情＝＋１ 合計＝＋１ |
| 何なんでしょうねぇ。 “全身真っ裸”ではなく“全裸”という様な表記が正しいのでは？ |
| ちょっとした笑い話のような、あとからくすっとくる怪談ですね |
| 怪談点…2 文章点…0 テレビから出てくるのは白い着物を着た長い髪の女だけではないんですねぇ。 話としてとても面白いと思いました。 ありそうでなかった話ではないでしょうか。 脱力系の怪異だったためか、文章が少し軽い気もしますが許容範囲だと思います。 |
| 確かに不思議な話で類話もあまり無いと思うが、あくまで不思議な話であり、怖くはないので小ネタとして、この評価。 |
| ネタ・恐怖度：1 文章・構成 ：0 付帯情報が過剰にも思えるが、怪異の外見を想像してみたら、なかなか面白かった。 スーパーマンが飛ぶ格好で、全裸の中分けヘアーのおっさんか。そんなモノ、目の当たりにしたら誰でも呆気にとられることだろう。 文章はさておき、怪異のインパクトにやられた。 |
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