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パラパラ
以前良美さんが伝票データのチェックと入力のバイトをしていた時の話。
良美さんの担当は、専用の大型伝票読み取り機でスキャン後、画像化された伝票をパソコンで見ながら、伝票の年月日や金額、企業名をデータ入力したり、間違いがあればデータを修正をする仕事だった。
毎日やってくる伝票の枚数は膨大で、一枚一枚じっくりと確認しているわけにもいかず、確認しなければいけない個所だけをただひたすら見つめながらパソコンの下矢印キーを連打し、次々とデータを表示させて作業をこなしてゆく。
その日もじいっと画面を見つめ、担当分のデータを確認していて、ふと気づいた。
画像データの途中、各企業別にまとめられた二千件ほどの伝票画像のうちの一枚の左隅に、何かシミの様なものが映し出されていた。
伝票の濡れか汚れかな、と思い下矢印キーを押して次の伝票画像を表示させた。
汚れは次の伝票の、同じ様な位置にもついていた。
あれ、スキャンをかけるために束にした後、何枚か濡れてシミにでもなったのかな、と思った。
またも下矢印キーを押して次の画像を見ると、やはり同じあたりがシミの様になっていた。
汚れの範囲は一枚目より、少し大きくなっていた。そして更に気づいた。
シミの様なものは、人間の顔にも見えた。
それに、いや、人間は点が上にふたつ、下にひとつ並んでいると人の顔の様に見えるんだからと思い、汚れはどこまで付いているんだろうと下矢印キーを連打した。
パソコン画面の伝票画像の上で、名画の<叫ぶ男>に似た顔が連続画像の様に動き出した。
輪郭はいびつだが、やや左向きの坊主頭のおじいさんの様な顔が、どんどん大きくなりながら黒い空洞の様な両目と口を大きく開いてゆき、8センチくらいの大きさになったところでパッと消えた。
そして次の伝票には汚れは全くついていなかった。
データ件数を数えてみると、百枚程の伝票にシミが付いていた。
「な、何、これ」
良美さんはもう一度画像データを初めから見てみた。
やはり伝票の上では顔に見えるものが連続画像で動いていた。
「ね、ちょっと」
良美さんは隣の席で同じ作業をしていた同僚に声をかけ、自席のパソコン画面を見せた。
「うわ」
良美さんが連続画像を見せると、同僚も表情を変えた。
「シミといえばシミだけど……でも、こんなふうに見事にみんな顔みたいになるものかな?」
同僚は気味悪そうに言った。
そうして二人で見ていると他の何人かの同僚たちも
「どうしたの?」
とパソコンをのぞきだし、騒ぎになった。それに現場責任者の男性も気付いて
「何?」
とやって来たので、良美さんたちがパソコン画面を指さして見せると
「あぁー」
と責任者の男性は嫌そうな顔をして
「うん、まぁ、こういう変なのも時々あるから。まぁ、気にしない気にしない。さぁ、作業に戻って」
と集まっていた皆を解散させ、他の場所に行ってしまった。

良美さんは同僚たちが去って行った後も一人でもう一度見てみたが、やはりそれは叫んでいる顔に見えた。
数ヶ月間そのバイトをしていたが、百枚程もの伝票が連続してそういった状態になっていたのは、それ一度だけだったという。




07:59, Saturday, Apr 03, 2010 ¦ 固定リンク ¦ 講評(17) ¦ 講評を書く ¦ トラックバック(4) ¦ 携帯


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» 【0】パラパラ [【超-1】講評専用ブログ 〜闇夜に烏がにゃあと啼く〜から] ×
事象としてはあり得る事かも、と思わんでもない。見る度に顔や形が変わっていく心霊写真もあるくらいだし、こういう現れ方があっても不思議ではないかな、と。ただ、怪異としてはちょっと弱いかな。何か謂われがあるという訳でもなく、通りすがりに自己主張してみた、と .. ... 続きを読む

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怪異としては、弱いと言わざるを得ない。執拗にシミと繰り返した結果、その可能性もありえる、と判断されてしまうのである。怪異を殺す為、そこまでシミに拘ることもないだろう。シミかと思ったが、第三者にも見てもらうと、「そうじゃないのでは」という流れになる。 ... 続きを読む

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怪異の内容から考えると、本来は“投げっぱなし”怪談とすべきだったものを、変な引っ張り方をして却って胡散臭いものにしてしまったように思う。 おそらく体験者自身がスキャン前の現物を見ることはないので敢えてその部分はパスするとしても、その映し出されたものを .. ... 続きを読む

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文章0 怪異0文章はすっきりとしていて怪異の描写もとてもわかりやすいです。しかし、文章のなかから現場の空気や衝撃を感じさせる言闡... ... 続きを読む

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■講評

シミが日に日に形を変えて完成されていく…という話はよく聞きますが、まさかパラパラ漫画式があるとは知りませんでした。
小ネタではありますが、なかなか味のある仕上がりになっているように思えます。

文章の方ですが、状況は解り易くはあるものの、「〜た」で終わる文末が続き、必要以上に淡々とした印象を受けました。
もう少し臨場感煽っても良いかなぁと思います。

文章:0
希少性:1

名前: ていさつUFO ¦ 22:42, Saturday, Apr 03, 2010 ×


良美さんの仕事が、問題であるし、パソコンでスキャンして膨大な数のデータ処理をしていたら、連続画像
の左四隅にムンクの叫びにも似たシミが見えても仕方がないから。

名前: 天国 ¦ 22:49, Saturday, Apr 03, 2010 ×


責任者の男性の口ぶりから、たまにこういうことがあるみたいですが
それは伝票を送ってきた会社に因縁があるのでしょうか
気になります

名前: ゼリコ ¦ 23:55, Saturday, Apr 03, 2010 ×


叫ぶ男とはムンクの[叫び]のことですよね?
思いがけず、そんなものが出て来てパラパラ漫画
のように動きながら叫んでいる画像になったと。

とても詳しく伝票処理の内容やどのように見えたの
かを書かれているのだが仕組みがよく解らなかった。
いや、それは私がPCによる情報処理に対しての
知識不足なのですが。

しかし偶然そう見えるような染みの束になることは
あり得ないと言う確証が無い為、どちらとも言えず。
同僚の、シミと言えばシミだけど・・こんな見事にそう
見えるものなのかな・・と、同じプロの目からも怪である
とはっきり言い切っていない口ぶりからもそう思えてしまう。

また、それを見た責任者の言葉の[よくあることだから]
的な発言も定番故、目新しい感じがしませんでした。

その伝票の企業や良美さんの会社に何かそれに関連
した謂れのようなものがあれば、また違ったものになった
とは思いますが。

文章は丁寧で滞りなく読めました。

名前: RON ¦ 21:39, Sunday, Apr 04, 2010 ×


文章力  +1
稀少度  +1
怖さ     0
衝撃度  +1

これは面白い!
向こうの世界の「人たち」も日々進化しているんですね。とうとうネットの中にも現れてきましたよ。
写真が発明されたら早速映り混んでみる、TVが発明されたらそこにも出てみる、新幹線の中にも、飛行機の中にだって…今に宇宙ステーションやスペースシャトルの中にだって現れるようになりますよ、きっと。
文章は読みやすく、騒ぎになっていく様が無理なく描かれている。

名前: つなき ¦ 19:01, Thursday, Apr 08, 2010 ×


タイ映画に『心霊写真』というのがあります。その中に、連続して撮影されたポラロイド写真が、丁度パラパラ漫画のように霊の存在を明らかにしていくという場面があります。それを思い出した為、冒頭で展開が読めてしまいました。
ネタ・−1 構成・0 文章・−1 恐怖・−1

名前: 一反木綿豆腐 ¦ 11:56, Saturday, Apr 10, 2010 ×


 中山昌亮氏やうえやま洋介犬氏の漫画を彷彿とさせる話である。
 ただ気になるのは、顔に見えるそれがスキャニングの過程で混ざり込んだ異形かどうかの確証である。
 転写面のある多重構造の書類の場合、転写面に触れた指で紙に触れると黒い汚れが付着する。
 そうでないことを証明するのは簡単で、原本をチェックすればそれが汚れかどうかは一発で判明する。
 ただ、話者が原本を扱えず、ただスキャン画像のみしか閲覧権限がないのであれば致し方ない。

 文章面では、シミが人の顔のように見えた時、それを一旦否定する話者の心理描写がかなりたどたどしい。
 しかも地の文で書かれているために、余計にわかりづらくなっている。
 ここはあっさりと「目の錯覚でそう見えるだけ」としても良かったように思う。

 全体的にコンパクトにまとめ、さらりと流すことで、疑念の余地を挟むことのない投げっぱなし怪談に出来たのではないだろうか。

名前: amorphous ¦ 17:48, Monday, Apr 12, 2010 ×


何だったのか気になるお話ですね。
スキャンする前にすでに顔は浮かんでいたのか、スキャンした後に出てきたのか。
最近はネカフェやパソコン、メールに動画などの怪異も沢山聞きますね。

名前: どくだみ茶 ¦ 15:17, Wednesday, Apr 14, 2010 ×


そんなシミは見たくないな、と。

その叫ぶ顔のシミがついていたのは、送ってきた会社と何か関係性でもあるのかな?

因果関係などが結び付いたらまだ違った印象になったと思いました。
責任者の男性も何か知っているのでは、などと思ってしまいました。

名前: 鶴斗 密喜 ¦ 16:54, Sunday, Apr 18, 2010 ×


あ、このお仕事やりたいです。純粋に。

パラパラ漫画かー。スキャンの最中にじわじわと現れていたのだろうか。
怪のような、違うような…。シミだ、錯覚だと良美さんが自分に言い聞かせ、同僚の方も「シミといえばシミ」と否定的な面を見せているので、そっちに流されてしまったかも。
責任者の男性の素っ気無さも、大したものではなかったのかな…と印象を和らげます。たむろすバイトさんをこうやって散らすのには親近感が湧きましたが。
ちょっとモヤモヤしたけれど、これからはこういうお話が増えてくるのかな。時代を感じさせますね。(+1)

良美さんの業務内容の説明は難しそうだなーと思うのですが、怪はいたってシンプルなので、もっと短くまとめられたのではないでしょうか。やけに長く感じられました。
間延びした文章も影響しています。改行を施すだけでは区切りにはなりません。「それに現場責任者の〜他の場所に行ってしまった。」で実質1行、これはかなり長いです。(-1)

名前: 雨四光 ¦ 02:08, Saturday, Apr 24, 2010 ×


とうとう相手はスキャナ対策までしてきたか。
と思ったのですが、これはやはり本当にシミだったのではないでしょうか。
シミがついていないことを元の伝票で確認できないので薮の中なのですが。
そういう意味では弱いのですが、スキャナというのが珍しいのでこの点数に。

名前: 捨て石 ¦ 01:36, Tuesday, Apr 27, 2010 ×


読み始めてもタイトルとの関連がなかなか判らなかったので、気付いた瞬間はドキッとしました。これは実際見たら、かなり気味が悪いでしょうね。

現場責任者の方は、過去にも似た事例があったことを匂わせていますが、他の同僚の方からはそういうお話はなかったようですね。割と短期で入れ替わるような体制なのでしょうか。それとも本当に誰も体験していないのか、気になりました。

・臨場感+1 ・没入度0 ・表現0 ・恐怖0

名前: ダイタイダイダイ ¦ 21:16, Tuesday, Apr 27, 2010 ×


ネタ・恐怖度:0
文章・構成 :0 

奇譚といえば奇譚だが、決定力に欠ける内容であるように感じた。唐突に消えた点を加味しても、単なるシミの可能性が完全に消えていないように思う。 顔のようなシミがどんな感情が垣間見える表情だったのか。それが欠けているように感じる。
主観的な印象を盛り込むのは、実話怪談では敬遠されがちだが、この作品に限っては盛り込んでみてもよかったのでは。 心霊のCTスキャンといった風情で面白いは面白いが、書き方で損をしてしまった印象を受けた。

名前: オーヴィル ¦ 17:37, Wednesday, Apr 28, 2010 ×


文章0 恐怖0 希少0 魅力0

心霊パラパラ漫画……。
不思議な話ですが聞いたことがある話です。
それは伝票じゃなくて、デジカメ写真の連写機能で撮ったある風景の話なのですが、個人的にそちらの方が強烈だったのですみませんがこの点で。

名前: 幻灯花 ¦ 01:29, Thursday, Apr 29, 2010 ×


「こんなものが見えました」の域を出ていないのが残念です。後日談や同じような体験があればよかったのですが。

名前: 丸野都 ¦ 00:03, Friday, Apr 30, 2010 ×


怪談点…0
文章点…0

怪異自体は些細なものといったレベルなのですが、文章がくどい。
怪異以外の状況説明も詳しすぎるといった印象を受けますし、怪異に至っては何が起こったのかを説明するところはいいとしても、その後は何の変化も無いにも関わらず話として引っ張ったため、冗長といった感を受けました。
誰が見ても人の顔であるということを強調して怪異であることを印象付けようという意図があったのかもしれませんが、さほど強烈でもない怪異で引っ張ると読み手はダレてしまいます。
この話の場合、サッと書いてパッと終わるぐらいの勢いで書いても良いぐらいでした。

名前: C班 山田 ¦ 02:08, Friday, Apr 30, 2010 ×


通りすがりの霊でしょうか。
何を言いたかったんでしょう。

名前: 極楽 ¦ 15:54, Friday, Apr 30, 2010 ×


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