怪コレクション――のご案内。


 2006年の第一回・超-1以降、超-1参加作のうち、特に評価が高かった実話怪談は、怪コレクション(通称:怪コレ)という傑作選にまとめられている。
 刊行ペースや分量が予め決められていたというものでもなくて、「傑作が多ければ、商業的に行けそうなら」という不確定なもの。超-1/2006では、そんな不確定な条件ながら大量かつ記録に残すべき怪談の氾濫という嬉しい誤算から傑作選・怪コレが実現し、公募怪談集らしからぬ高い品質と販売実績が続刊を実現させた。まさに、読者が作り、読者が育て、読者がその地位を勝ち取ったという実績主義の上に立つ。

 「いいのがあったら」という、まるでこだわりの寿司屋の親父みたいな実績主義/実力主義は、シリーズ開始以来変わらず。数が集まらなきゃ出さない。怖い、と思えないなら出さない。毎年の刊行数は不定数ながら、そんな厳しい基準をかいくぐった怪作を集めたのが怪コレ。

 「超」怖い話の共著者を捜す大会だった2006年のみ「超」怖い話シリーズに含まれるが、2007年以後は恐怖箱シリーズとして脈々と続いている。

 出会いは奇蹟。買い損ねたら、それっきり。重刷なんて滅多にない。
 それが実話怪談本の非情の掟。
 来年超-1があったとしても、来年も怪コレが出るかどうかなんて誰にもわからない。

 だからこそ、この本の存在は奇蹟そのものなのだ。

 


2009年刊行

恐怖箱 超-1怪コレクション 女郎花


2008年刊行

恐怖箱 超-1怪コレクション 彼岸花


2007年刊行

超-1 怪コレクション 黄昏の章 超-1 怪コレクション 夜明けの章


2006年刊行

超-1 怪コレクション 超-1 怪コレクション vol.2 超-1 怪コレクション vol.3